フライガールズ、カープ女子バージョンⅤ
広島ドラゴンフライズは10月10日、NBL2015-2016シーズンの開幕戦を迎える。
相手は熊本ヴォルターズ。熊本県立体育館、午後5時TIP-OFF。
広島ドラゴンフライズはNBLに参戦した前季2014-2015シーズンでウエスタンカンファレンス6チーム中3位に食い込み、プレーオフ進出の「目標」を達成した。
また、1月に開催された天皇杯では3回戦で熊本ヴォルターズを76-66で破り、最終的には準優勝まで上り詰めた。
なお、熊本ヴォルターズは昨季、ウエスタンカンファレンス最下位に終わり、広島ドラゴンフライズはリーグ戦でも6戦全勝と圧倒した。
NBL最終シーズンで結果を残すことが宿命となった広島ドラゴンフライズ
NBL2シーズン目を迎えるにあたり佐古賢一ヘッドコーチは「優勝」を新たな目標に据えている。
しかし、現実的には様々な困難が予想される。
9月19日、広島県府中市の府中市立総合体育館(ウッドアリーナ)でプレシーズンゲーム、 熊本ヴォルターズ戦に臨んだが77-82で競り負けた。
組織的なプレーが目を引く熊本ヴォルターズに対し、新外国人選手とのコンビネーションに課題の残る広島ドラゴンフライズはオフェンスが思ったほど機能せず、攻撃に繋がりを欠いた。
また昨季の成績で言えば、イースタンカンファレンス勢との対戦(交流戦)で同カンファレンス1位の日立サンロッカーズ東京、同2位のリンク栃木ブレックス、同3位のトヨタ自動車アルバルク東京、同4位の東芝ブレイブサンダース神奈川との計16戦全敗という厳しい結果に終わっている。
今季は東西カンファレンス制が廃止され、計12チームで5月のプレーオフ進出枠8つを巡ってを争う。
優勝候補筆頭は昨季の王者、アイシンシーホース三河。ちなみに昨季のウエスタンカンファレンス1位もアイシンシーホース三河で広島ドラゴンフライズは22ゲーム差をつけられている。
Bリーグ1部昇格が遅れるほどにチームは疲弊…、2部優勝でオール広島の力を示せ!
2016年秋からはNBLとTKbjリーグが統一された新リーグ、Bリーグがスタートする。
日本バスケットボール協会のかつての関係者らが「改革」を旗印に誕生させたNBLはわずか3シーズンで幕を閉じることになる。
広島ドラゴンフライズはBリーグ1部参入を目指し準備を進めてきたが、7月、8月に行われた2度の「階層分け」の結果、2部からのスタートを余儀なくされた。
その結果、Bリーグ1部昇格は最短でも2017年秋にずれ込む。
選手流出を防ぐための経営の安定化や、そのカギを握る集客力のアップなどチームとして、球団として取り組むべき課題が山積する中、「足踏み」している余裕などまったくない、といっていい。
ただ「ろくに準備せずに新リーグ1部からスタートを切り、バタつくよりもこの2年間で腰を据え、1部の相手と渡り合うチーム力、球団の経営力をしっかり養えばむしろ良かった、と思うことになるかもしれない」という声が関係者の間にあることも事実だ。
まずはレギュラーシーズン12チーム総当たり5回戦、55試合の中でもとりわけ年内の23試合をどう戦い、どれだけの勝ち星を積み重ねることができるか?
この前半戦で躓けば、同じく2部スタートの熊本ヴォルターズ、西宮ストークス、サイバーダインつくばロボッツとともに、Bリーグ1部スタート18チームの”草刈り場”にさえなりかねない。
広島県内中学校のクラブ活動に関する競技人口で見ると、かつての1位野球、2位サッカー、3位バレーボールのベスト3が1位バスケットボール、2位サッカー、3位野球に大きく様変わりした。
広島ドラゴンフライズは広島県内小、中、高校生らの憧れであり夢と希望の存在であり続けなければいけない。スポーツ王国広島の一翼を担うバスケットボール競技の、県内頂点に立つべく新たな挑戦のスタートとなる。
そして、その羽根で一気に”上昇”するためにも、選手、チーム関係者の懸命な努力はもちろんのこと、地元企業、行政、学校現場も一体となったバックアップ体勢による”追い風”の存在が欠かせない状況となっている。
ひろスポ!「広島スポーツ100年」取材班
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