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【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア > ジュニア・生涯スポーツ > 侍ハードラー、広島の真ん中で広島を語る(為末大、ひろスポ!開設記念特別インタビュー#4)
2014年04月15日
編集部編集部

侍ハードラー、広島の真ん中で広島を語る(為末大、ひろスポ!開設記念特別インタビュー#4)

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球場跡地で子供らに指導する為末さん
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勝ちたいハングリーさの希薄な日本の子供たち

―為末さんの成長の過程がかなり見えてきました。宮島でも元気に泳いでいた為末さんの目に、今の子供たちはどんな風に映っているのでしょうか。

為末 そうですね、3点あげるとすれば、まずひとつ目はハングリーさ、勝ちたいというハングリーさの希薄さ、ですね。

これは仕方ない部分があって、どの先進国も豊かになってくるとそうなるんです。アジアの途上国に行くこともあるんですが、そこでは子たちの授業中の空気がぜんぜん違うんです。現状の生活から抜け出す唯一の手段が学ぶことだからです。食い入るような目をした前のめりの姿勢と、知識なんてもういいよ、とまでは言わないまでもちょっとのけ反ったような姿勢との差は大きいと思います。

でもそれは日本が豊かになった、安全になったということの裏返しでもあるわけです。一方で、これからもっとグローバル化して人の流動性がさらに高くなってくると、やがて前のめりにやっている子たちと日本の子たちは競争しなきゃいけなくなるわけです。そういう時代が来た時に、勝てるのかなと思ったりもするので、それはひとつの課題ですね。

ふたつ目は子どもというより親御さんに関してかもしれませんが、早く答えを見つけようとする傾向にあることです。

小学3年生ぐらいの男の子がサッカーと陸上をやっていて親御さんがこう聞いてこられるんです。どっちかに絞り込んだ方がいいと思うんだけど、どちらの方が芽が出ると思いますか?と…。その時は「お子さんが好きな方がいいと思います」と答えたのですが人生ってそんなに順調には行きませんよね。

僕の場合はうまく結果を出した方ですけど、それでも100メートルから400ハードルに切り替えたり、いろいろと進路を変えて、想像していたのとはぜんぜん違う競技人生を歩んできました。そういう中で、一番になりたいというところだけを目指していればいいのではないでしょうか?

多少の回り道をできるか?回り道をする中で「あっちがいいぞ」と…

多少の回り道をしても大丈夫です。いい山頂を目指す、いいゴールの設定はあってしかるべきですが、最初から正しい道を歩もうとすると苦しくなるだけだと思います。そもそも正しい道なんてなかなかなくて、回り道をする中で「あっちの方がいいぞ」とぼんやり見据える感じが大事だと思います。

―若いお父さん、お母さんにまず聞かせないといけませんね。

為末 親御さん、かもしれませんね、この話は…。そして3つ目なのですが、身体のことで言えば転びなれていない、ということです。これは心理的な面も影響しているのかもしれません。走ること、決まった動作ではうまくできてもハードルを跳ぶ時にドテッといく子がとても多いんですね。昔は猫みたいにうまく転ぶ子どもがたくさんいました。今は足がもつれて転んじゃうんです。

運動神経が悪い子とか、ハードルを跳べないのは別にいいんですけど、そういう状況を目の当たりにすると、やっぱり失敗する回数、転ぶ回数が少ないんじゃないかな、と思ってしまいますね。もっともっと失敗する回数が多くあるべきなんでしょうけどね。(次回に続く)

市民球場跡地でかけっこをする子供たち
3月18日、広島市民球場跡地であった第3回
かけっこキャラバンに参加した子供たち

 

為末大(ためすえ・だい) 1978年5月3日生まれ、広島市佐伯区五日市出身。五日市中学2年生で15歳の時に、100メートルジュニアオリンピック記録を更新。

広島皆実高校2年時に100メートルで同級生に勝てなくなりハードルへの道を模索するようになる。

法政大学に進学し、20歳の時に大学選手権400メートルハードルで優勝。22歳でシドニー五輪に出場するが予選敗退。大学に残り、23歳で挑んだ2001年世界陸上エドモントン大会で日本人選手トラック競技初のメダルとなる銅メダルを獲得。

大阪ガスに就職するが、2004年にプロ選手に転向。翌2005年、世界陸上ヘルシンキ大会でも銅メダル。オリンピックも2004年アテネ、2008年北京と3大会連続で出場。

「侍ハードラー」の呼び名で長らく日本陸上界をけん引し、2012年に34歳で引退。「諦める力」(プレジデント社)ほか著書多数。

現在は株式会社侍で「為末大学」(http://tamesue.jp/)を主催。学校体育、社会体育などの場で「走ること」などを通じ、スポーツの普及・振興に務めている。

ツイッターのフォロワー数が20万人を超えており、その発信力は常に注目されている。

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