開幕前、緒方監督が「優勝」宣言した広島が12連戦の1、2戦目、最下位の中日相手に黒田、前田健太の2枚看板で連敗した。
昨夜に続き低調の打線は25試合連続のひと桁安打(9安打)。この25戦中、3点以上を失った試合はすべて負けるか引き分けとなっており、そんなことは黒田も前田健太も百も承知だったハズ。
だからこそ昨夜の黒田は六回に2点を失い1-3のスコアとなった瞬間にそれまで見せたこともないほどの苦しげな表情になっていたし、それは今夜の前田健太も同じこと…。
昨夜のVTRのような「スミ1」1点リードで迎えた四回、昨夜の黒田が1失点で済んだこの回、前田健太は3失点…。しかも二死から平田に右前打されたあと連続四球を与えて藤井、杉山の下位打線に連続適時打されるという、悔やんでも悔やみきれない内容となった。
五回も先頭の大島に右前打されると、続く亀澤の送りバントを際どいタイミングの二塁に投げてこれが悪送球…。”もう1点もやれない”の思いが空回りし始めると、ルナ、平田、森野に見透かされたように3連打され、一死も奪ええないまま満塁の走者を残して一岡の救援を仰いだ。
8、9月は7戦5勝無敗だった前田健太はそのすべての試合で7回自責2以下のハイクオリティスタートに成功。抜群の安定感で広島逆転Vへのキーマンとされていたが、本人にしかわからない重圧に押しつぶされた格好だ。
試合はけっきょく2-8で中日の圧勝。広島の打点は「五番・鈴木誠也」の適時打と九回、會澤の適時打だった
なお、この連敗で黒田、前田健太の中4日フル回転で12連戦を乗り切る予定だった広島首脳陣は大きく躓くこととなり、神宮で巨人を一蹴したヤクルトの背中が一気に遠のいた。