クライマックスシリーズ敗退でオフに突入した広島に二つの大きな話題が持ち上がっている。
ひとつは野村監督の辞任でそのあとを引き継ぐ新監督の発表。すでに新聞各紙はこぞって緒方野手総合コーチの名前を”連呼”しており、連休明けにも何等かの動きがある模様だ。
もうひとつはエース、前田健太のメジャー挑戦がどうなるか?
昨年12月の契約更改のあと、将来的なメジャーリーグ挑戦を宣言した前田には今季、メジャー各球団のスカウトが密着して調査を続けてきた。
海外FA権を取得するのは順調にいっても2017年のオフとなるため、今オフにメジャーリーガーとなるためにはポスティングシステム(入札制度)を使う必要があるが、その場合には広島球団が主導権を握っている。
10月13日電子版の中ではすでに「ポスティング制度にかけることを球団側が見送る」との方針を伝えたものもある。
だが、CS終了直後の前田も球団サイドもまだこの件について正式な、あるいははっきりとしたコメントは出していない。
一方のメジャースカウト陣は日本球界から”第2のタナカ”や”第2のクロダ”を探し当てなければいけない宿題を抱えている。
甲子園でのCSファーストステージ第1戦。前田は150キロを優に超えるストレートとスライダー、ツーシーム、チェンジアップを駆使して力投を続けていたが、シュート回転して中に入った150キロを福留にバックスクリーンまでもっていかれた。
広島と阪神のCSファーストステージは21イニングを戦い両軍で挙げた得点はこの1点だけ。
この1失点を置き土産?に前田は海を渡るのか?それとも事情、状況は違えどかつての黒田博樹のように1年結論を先送りにするのか?
広島は20日から秋季練習を予定しており、さらに前田は11月第3週から始まる日米野球2014のメンバーにも選ばれていることから、しばらくは”走りながら考える”日々が続く可能性もある。