広島は9月24日、今季134試合を消化した時点でリーグ優勝の可能性が消えた。一方、主にマツダスタジアムで行われいる主催試合の集客数はすでに球団新記録を樹立、さらに待望の200万人台突破に向け、連日スタンドは埋め尽くされている。
この「チームの成績と集客数の関係がバラバラ」な現状について、その背景を探っている研究室が広島大学内にはあるという。一方でその理由を明確に示す報告なり、文献なりがある、という話をこれまで耳にしたこともない。
そんな中、24年ぶりのリーグ優勝を待ち焦がれていた、目の肥えたカープファンからは傾聴に値する「報告」や「レポート」が続々と寄せられつつある。
広島が初優勝したのは1975年、廃墟の街に新球団として産声を上げてから25年目の快挙だった。
ところが今季、優勝を逃したことで広島の優勝空白期間は24年まで伸び伸びとなり、それこそワースト記録タイにリーチがかかったかっこうだ。
ゆえに、単に監督就任1年目の「緒方カープ」を論じても、根本的な解決にならないことをファンが一番よく知っている、ということになる。
今回の「レポート」ではマツダスタジアムの「持ち主」で球団への「貸し手側」でもある広島市の対応についても言及されている。
※ひろスポ!では、全国のカープ男子、カープ女子のみなさんの「声」をお待ちしています。書式は自由です。
以下、24年間、優勝から遠ざかるカープへのファンの提言。
「3つの責任と今秋の課題」少輔次郎
(Ⅰ)首脳陣の敗戦責任
計画性とアイデアの無さが前任者と全く同じだった点が事態の深刻さをあらわす。これが同系統の教育を受けたことに由来するのであれば、監督をOBから選任する限り、こうした状態がエンドレスに続くことが実証されたことになるからだ。打開策は、①全く別系統の教育を受けた人物を監督にするしかないが、②人材不足の折り、それがムリなら、OBの投手出身者が監督として投を所管し、別系統人材は攻撃面全般を所管する折衷方式でいくしかあるまい。
(Ⅱ)オーナーの任命責任
チームが弱体化したのは指導経験が十分ではないOBから監督を選任するという人事の迷走が原因だが、その監督はもちろん、チーフ格の永田氏を筆頭とするスタッフも、全て松田氏が任命したもの。したがって彼の任命責任は絶対に免れ得ない。①引退が適切だが、それが嫌ならば、少なくとも②釈明した上で、現場出禁措置を公約するべきである。そもそも、上のOB偏重人事は、松田氏に異論を唱えにくい人材を追求した結果だとも言え、だとすれば、松田氏はチームの優勝よりも、自身の支配力貫徹を優先していることになる。理非をハッキリすべきだろう。
(Ⅲ)球団の社会責任
球団の体質改善が急務。
①まず球団定款に、松田家保有の球団株式はあくまで(市民他から)「信託的に譲渡」されて保有しているにすぎないことを明記し、オーナーの受託者性をハッキリさせること。②指定管理者就任時にも書いたが、それにより受ける恩恵の代償として公共の一翼を担う責任を負担しなければならない。それに見合う組織であるためには、まずは、
1財務諸表の公表
2重要人事の説明義務(現場・背広組共)
3労働条件(背広組)、契約活動等の法令遵守義務
4地域貢献の成果報告義務を課されて然るべき(毎年度ごと)だろう。
自発的にするのが最善なのだが、ムリなら条例で定めてはどうか。(1~4は基本中の基本だから苛酷でも何でもない。むしろ、これらを特に問題にしない市の側に問題がある)