広島が阪神を2-1のロースコアで下して連敗を4で止めた。
「投打にマエケン」と試合後、緒方監督が振り返ったように、前田健太は「スミ1」失点、8回4安打で九回の中崎に繋ぎ「3点取られれば終わり」の重圧を跳ね返した。
さらに1点を追いかける五回、阪神先発の岩田から左中間二塁打を放ち新井貴浩の適時打で同点のホームを踏むなど打つ方でもチームを引っ張った。
前田健太は前回19日の中日戦(ナゴヤドーム)で4回7失点降板して、自らの連勝も5でストップ。そのあとチームは1勝5敗で、その間優勝の可能性が消えていく過程を成す術もなく見守った。
そして中6日で回ってきた先発マウンドは、負ければクライマックスシリーズ進出の可能性も消える大一番。しかもチームは3試合連続で完封負け。そんな悪い流れをその手で”強制終了”させてエースの意地を見せた。
これで4位広島から3位阪神までのゲーム差は再び2・5。あすの直接対決もこの勢いでモノにできれば阪神に重圧をかけることができる。
ただ広島打線は相変わらずできょうも7安打が精いっぱい。防御率セ・リーグナンバーワンのジョンソンが先発するあすもまた、「3点しばり」の戦いを勝ち切るタフさが求められそう。
試合後、お立ち台にあがった前田健太は「プロとして諦めることは一番かっこ悪いと思っているので諦めずに全力で戦います」とコメント。クライマックスシリーズ出場へわずかの可能性を追いかけるチームに、エースの思いはどこまで浸透するだろうか?