首位の広島はきょうから東京ドームで3位巨人との3連戦。一昨日まで鳥取・米子であった阪神2連戦では四番のエルドレッドが大ブレーキ…。チームは不安材料を抱えたまま、交流戦前最後の大一番を迎える。それだけに先発投手陣は巨人打線にムダな点を与えないことが大事になる。
昨シーズンのクライマックスシリーズ、ファイナルステージで広島は巨人に3連敗したことに加え、レギュラーシーズンでも8勝14敗2分と大きく負け越した。
「打倒巨人なくして、23年ぶりのリーグ優勝なし」
…というわけで広島・野村監督は5月8日のヤクルト戦(神宮)で先発した大瀬良の米子登板を先送りしてわざわざ東京ドームの初戦にもってきた。
大瀬良はルーキーとはいえ現在4連勝中で、何より試合を作る能力に長けている。六回までを自責点3点以内に抑えるクオリティースタート成功率はチームトップの83・3パーセント。これは2戦目の先発は有力視される巨人・菅野の87・5パーセントに迫る。
広島は第2戦が前田健太、第3戦がバリントン。一方の巨人は今夜が内海で第3戦はセドンが濃厚。
それぞれのクオリティースタート率は…
前田57・1パーセント
バリントン75・0パーセント
内海71・4パーセント
セドン80・0パーセント
意外なことに前田だけ数字が極端に低く、一方で開幕から7試合に先発して未勝利の内海はしっかり試合を作っている。
もちろんこんな数字を並べることによって、マエケンが本来の負けん気を発揮して巨人打線をねじ伏せる、というシナリオも十分可能。大瀬良、前田で連勝できれば第3戦のバリントンと合わせて3連勝、ということに…。そうなれば広島はかなり余裕をもって交流戦を迎えることができる。