昨夜、阪神・藤浪に抑えられ連勝が6で止まったロッテだが、”派手さのない強さ”を持っている。
広島4点リードの五回、一番・荻野貴内野ゴロの間に1点を返し、七回もまた荻野貴の内野ゴロで2点差に詰めたところがしぶとさの代表例。
一方でロッテ・伊東監督は終盤逆転に向けての仕込みも忘れない。
五回、スタメンマスクの吉田に代打の金沢を送り、金沢はそ二塁打を放ったあと1点目のホームイン。これで六番から九番がオール左になったことが七回の広島・先発の九里攻略に繋がりさらに大逆転劇を生み出す。
八回から登板した「広島勝利の方程式」のひとり永川は、右バッターふたりを打ち取ったあと、根元にバックスクリーンに打ち込まれ1点差。
続く角中ヒットのあと、代走伊志嶺と打席の金沢の間で再三、エンドランを仕掛けられ、とうとう二盗を許すと金沢もけっきょく四球で歩かせる悪循環に…。
ここでロッテベンチが送り込んできたのは代打ブラゼル。
今季まだホームランのないブラゼルに対し変化球2球でボールカウント2-0にした広島バッテリーが3球目に選択したのは真っ直ぐ…。
思いきり振り抜いたブラゼルの打球はピンポン球と化してライトスタンドへ飛び込み、ロッテベンチの思い描いた筋書き通りの結末になった。
セ・リーグ首位の広島は、交流戦に入りソフトバンク、オリックスに計4連敗。西武には連勝したものの、交流戦首位のロッテにも逆転負け。
広島の「六回リードの試合は23戦全勝」という開幕からの快記録もストップして、自慢の投手陣対パ・リーグ打線の今後にも不安を残した。