交流戦開幕投手に指名された広島のジョンソン
25年ぶりのリーグ優勝を目指す広島が交流戦でさらなる躍進を目指す。
ここまで開同一リーグでの戦いでは開幕から一度も3連敗なし。安定した戦いで貯金6を溜め込み堂々の首位をキープしている。
マエケンの抜けた穴を全員でカバーし、チーム打率、本塁打数、総得点の打撃3部門でいずれも12球団最強を誇る攻撃陣が投手陣を援護する形が”コイのチカラ”となりつつある。
ところが広島を交流戦開幕シリーズで迎え撃つ千葉では、非交流戦士「マジワラン」ポスターが用意され、ポスタには「勝利との破局!鯉人(こいびと)たちの悲劇始まる」…、とある。広島としては「悲劇」は何としても回避したいところ…。
広島は昨季、ロッテには1勝2敗。マエケンで初戦(尾道)を7-4で取ったあと、第2戦(マツダ)では大瀬良が第3戦(同)では野村祐輔が炎上して4-8、10-12のスコアで連敗した。
広島がQVCマリンに乗り込むのは2年ぶり。前回、1014年のアウェゲームは4-8、8-5のスコアで1勝1敗だった。
2013年のQVCマリンは0-7、2-3のスコアで連敗。2012年は同じく3-3、6-3で1勝1分けだった。
全体の傾向としては打撃戦の色合いが濃い。今夜は広島が6勝3敗のジョンソン、ロッテが4勝2敗の石川でともに防御率は1点台だが…。
広島はパ・リーグ2位のロッテとの3連戦のあとマツダスタジアムに戻り勝率7割を超えているソフトバンクと激突する。
3試合制に移行した昨季、交流戦でソフトバンクに勝ち越したのは2勝1敗の広島だけ。ただし一昨年は広島の0勝4敗と完膚なきまでにやられている。
昨季は貯金10のセ・リーグ首位で交流戦に突入した中畑DeNAが交流戦3勝14敗1分けの大惨敗を喫した。
同じ轍を踏まないためにも広島はロッテ、ソフトバンクとの6連戦でも「連敗しない」粘り強い戦いを目指す。ここまでチームを引っ張ってきた投の黒田、打の新井貴浩、この二人の活躍も交流戦勝ち越しへのカギとなる。
特に打線。開幕四番のルナが故障で離脱したあと、新井貴浩が中心になって打線を牽引してきた。しかし、ここにきて相手先発の左右により松山にスタメン四番を譲るケースも増えている。
緒方監督は好投手との対戦が予想される交流戦で打線のテコ入れも示唆している。だが、ここまで五番までの打順を固定することで広島は今の高い得点能力を身に着けた。もっと言えば昨季は打線を開幕から固定せずに失敗した。そういう意味でも、交流戦での広島がどんなオーダーを組んでくるか、注目だ。