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2020年01月20日
編集部

「20世紀最後の200勝」北別府学さん、番組で白血病公表し入院治療へ

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1月20日、広島ホームテレビの夕方ワイド「5up!」で「ここで北別府さんからお知らせがあります」とMCの榮真樹アナが切り出し、北別府学さんが次のように語った。

「そうですね…あのう…、2年ほど前に成人T細胞白血病という診断を受けまして、数値が上がらなきゃ何とか大丈夫だったんですけど、毎月血の検査をしましてですね、昨年の11月ぐらいからちょっと数値が上がりだしたということで…。科学治療に踏み切ろうかということで、ちょっと番組をお休みさせていただこうかということできょう発表したんですけどね」

成人T細胞白血病は血液がんのひとつで、血液中の免疫細胞がウイルスに感染して発症する。発症すると免疫力が弱まり感染症にかかりやすい。主因は母乳など母子感染によるとされ、潜伏期間が60年。北別府さんは62歳…

1980年代のカープ黄金期を支えたエース右腕は「20世紀最後の200勝投手」としてカープファンの心にその雄姿は深く刻まれている。今年はカープ創立70周年。

現在、マツダスタジアムのそばに、カープ歴代選手の名前を銅板に記すモニュメントスクエアの工事も進められている。

カープOBを代表する存在である北別府さんも、当然、今年はその活躍の場が広がるはずだった。しかし、検査結果を受け、入院治療を受けることとなった。抗がん剤の投与や正常な細胞の骨髄移植が予定されているという。

北別府さんは自身のブログでも、心境を語っている。

「この診断がくだったあと、暫くは何も手が付かない状態でしたが、年が明けてからやっと仕事の関係各位様にお知らせを済ませることが出来まして、それから少し気持ちも落ち着いてきました」

「化学治療が始まったら体調が悪くなり髪の毛も抜けると聞きました。暫くはブログの更新も出来なくなると思いますが、解説者としてカープの日本一を見届ける為に必ずや復活します。番組復帰、解説復帰、英数学館野球部のコーチ、北別府フェスタ、アジア各地での野球教室、仕事復帰を目標に頑張ります。孫にも野球を教えなければなりません」

現役時代の北別府さんはエースとしてのプライドが高く、時には首脳陣とぶつかったりもした。引退後は2001から2004年まで山本浩二監督の下で投手コーチも務めた。

ユニホームを脱いでからはプロ野球解説者としてカープを温かく見守ってきた。知人からの助言でSNSにも積極的に取り組み、ファンとの交流も大切にしてきた。交流イベントはいつも大人気だ。

知人の紹介で、北別府ファームプロジェクトも進めてきた。広島県北部の安芸太田町町営農園で野菜作りの楽しさ、青空の下でのスポーツの楽しさを子供たちに伝えている。

北別府さんは宮崎県立都城農業高校出身。高校卒業後、広島にやってきた。広島は第2の故郷だ。

「温室栽培より露地モノですよ」

自身が積み重ねた213勝について、そんな言葉も時に引用したりする。著書には「それでも逃げない」(株式会社グラフ社)がある。

カープを日本一に導いた北別府さんは「解説者としてカープの日本一を見届ける為に必ずや復活します」とコメントしている。

北別府さんの背中を見てカープのエースに育ったのが佐々岡監督だ。北別府さんが番組を通して自らの治療専念を告げた日に、佐々岡監督は2月のキャンプの選手の一、二軍振り分けを発表、改めて「V奪回、日本一を目指す」と宣言した。

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