アンジュヴィオレ広島に熱い声援を送るサポーター
来季からのなでしこリーグ2部参戦が内定しているアンジュヴィオレ広島が、一発勝負のトーナメントでも底力を発揮した。
11月30日にあった第36回全日本女子サッカー選手権大会、皇后杯1回戦でノルディーア北海道に2-1で競り勝ったアンジュヴィオレ広島は12月7日、コカ・コーラウエスト 広島スタジアムにFC吉備国際大学Charmeを迎えて2回戦に臨み、2-2同点のままPK戦に突入して11人目で死闘を制した。
PK戦前に円陣をつくるアンジュヴィオレ広島
PK戦で勝利が決まった瞬間…
1回戦の相手、ノルディーア北海道は北海道からなでしこリーグ参入を目指し、北海道地域予選を勝ち上がってきた。
しかし今回は最下位に終わったとはいえ、なでしこリーグでもまれてきたFC吉備国際大学Charme。
午後2時キックオフの試合は前半7分、CKから逆サイドで粘る相手に最後は振り切られ先制点を奪われた。
しかしその4分後、左サイドをMF水野祐里が持ち上がり、左に開いていたMF市川苑佳にパス、市川はすかさず中央のFW葛馬史奈にロングクロスを送り、葛馬がこれを持ち込んで右足で決めた。
後半に入っても積極的に攻めるアンジュヴィオレ広島は22分、MF武田裕季、葛馬と繋いで最後は17歳のFW斎原みず稀が豪快に蹴り込み2-1と勝ち越した。
その後は相手に攻め込まれる場面が増え、何とかしのしでいたものの38分、ゴール前でクリアしようとした相手の速いクロスがそのままオウンゴールとなって自陣ゴールへ。2-2のまま延長でも決着がつかず、PK戦に突入した。
PK戦では先行のアンジュヴィオレ広島が5人目までで2度外しm1度止められた。それでもGK上谷久美子のファインセーブに助けられ、6人目からは互いに譲らぬ白熱戦へ。アンジュヴィオレ広島11人目のDF山縣尚美が決め、相手の11人目が大きく吹かした瞬間3回戦進出が決まった。
GK上谷の話
広島のみなさんの前で勝てて良かったです。(PK戦になっても)楽しんでやろうと思っていたのでプレッシャーは感じませんでした。(2-2で迎えた相手の4人目を止めたプレーは)気合い勝ちだと思います。勝ち越し点を早く取っていればもっと楽に勝てた試合。(チームとして)きょうはいいところも悪いところも出ましたが、上のカテゴリーのチームに勝ったことは自信に繋がります。次の試合ではみんな、いいところを出せるようにやっていきたいです。
FC吉備国際大学Charmeの応援風景
なお、FC吉備国際大学Charmeは今季、なでしこリーグレギュラーシーズン18戦0勝1分17敗、得点11、失点79の得失点差-68。
3回戦で対戦するベガルタ仙台レディースは今季、なでしこリーグ7位でレギュラーシーズン18戦7勝4分7敗で得点23、失点17の得失点差+6。
3回戦は12月14日午後2時から、兵庫県三木市の三木総合防災公園陸上競技場で行われる。入場は3回戦まで無料。