今季最多の3万3522人を集めた神宮球場は1点を巡る緊迫した展開に…
「勝つか引き分けでヤクルト優勝」の神宮球場で広島が4-2と際どい試合をモノにした。クライマックスシリーズ進出へ、もう負けられない状況からマエケン、ジョンソン、黒田で3連勝をマークした広島。今夜はその勢いに乗り、先発の野村祐輔が5回1失点で粘ると、ヒース、大瀬良、中崎…と必死の継投。12連戦の最後を4連勝で飾った。
これまで何度も痛い目に遭わされてきた山田には三回に続いて七回の大瀬良も適時打を許したが、畠山、バレンティンの四、五番を4投手で無安打に封じ、キズ口が広がるのを見事に防いだ。
なお、広島の得点は五回、丸の19号ソロとエルドレッドの18号2ランによる3点と、八回、途中出場の野間の適時三塁打による1点。
ヤクルト先発の館山には9月2度の対戦で計14イニング無得点と完全に抑え込まれていただけに五回の2発で天敵をKOしたことが試合の流れを引き寄せた。
ただ、広島が九回の守備についている時間帯に甲子園で阪神がDeNAにサヨナラ勝ち。「貯金1」に戻した3位阪神と「借金2」となった4位広島のゲーム差は1・5のまま…。
阪神は残り2試合、広島は同4試合でしかも10月4日の最終戦は直接対決。
阪神は10月1日に神宮でヤクルトと対戦。広島は1、2日がマツダスタジアムで中日戦、3日もマツダスタジアムでヤクルト戦。
阪神が仮にヤクルトの優勝を阻止すれば、勝ち続けるしかなくなる広島は再び地元であとのないヤクルトと対戦することになる。
ヤクルトミルミル優勝、とはならなかったことで、広島と阪神のクライマックスシリーズ切符を巡るタフマンな争いからはなからますます目が離せなくなってきた。