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2015年12月10日
編集部

森保監督とサンフレッチェ広島いよいよクラブワールドカップ、きょう初戦!J1王者としての誇りとプライドとは?

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森保監督
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J1王者のサンフレッチェ広島が12月10日開幕のクラブワールドカップでも頂点を目指す。開催国枠で7チームで争う世界王者決定のトーナメントに参戦。きょう10日午後7時45分キックオフのオセアニア代表・オークランド戦に臨む。

「決勝でバルサとやりたい!」と佐藤寿人。「リーグ優勝3度、日本を代表して戦う自覚は強い」と青山。そして森保監督も…。

そのサンフレッチェ広島の強さの秘密を、世界戦を前にもう一度振り返る。

サンフレッチェ広島、森保監督の今シーズン総括(フルバージョン)

・主力が抜けた中での2年ぶりのリーグ王者。この1年を振り返って?

今年のキャンプで選手に話して、「チームとしての考え方、個人、そしてチームが成長しながら結果を出して行こう」とそこを選手は本当によくトライしてくれてました。トライしたぶん、みんなでミスをカバーしながら成長し、最後は年間王者という優勝を勝ち獲れたことは、言うのは簡単ですが、成長しながら結果を出すことを具現化してくれた選手たちはよく頑張ってくれたと思います。
そしてこの1年の中でも選手は逞しく成長してくれました。また、選手の頑張りにいたっては、スタッフがよくサポートしてくれて、スタッフの黒子に徹した働きが選手をより良い方向へ力を出させてさせてくれました。現場でのチーム一丸となったエネルギーが優勝という結果につながったと思っています。

・いろんな力が重なっての優勝でしたが、シーズン前には主力も抜け、優勝を予想している人は少なかったと思いますが、優勝ができた要因は?

要因は、まずはチーム全体として危機感、緊張感を持って、クオリティーを高めること、常に成長することを考えながら目の前の一戦に最善の準備をしてベストを尽くすことができたのが大きいと思っています。チームとして今年は上位を争う、優勝を争うこともできれば、逆に主力が抜けたりとかそういうチーム作りをする中で、一つ間違えれば下位を争う残留争いになってもおかしくない思いをチームとして持って戦えたのがよかったと思います。
最初は危機感だったところから緊張感が生まれ成績がついてくる。その中でチームとしては毎年同じなのですが、まずは年間勝点40を目指す。いわゆる、J1残留ラインをできるだけ早くクリアして、そこから上だけを目指して行ける状況に1試合でも早く持っていくことをやってきました。今年も勝点40というラインを越えたとき、あるいは1stステージを3位で終えましたけど、何となく「自分たちは勝って行けるのではないか」という自信から確信に変わっていくようなところで、その危機感が薄れると緊張感がなくなるとそのあとの結果がなかなかついてきませんが、危機感をしっかりと緊張感に変えて、「常に上を目指して行く」、「クオリティーを上げていく」、「順位を上げていく」、「優勝を目指して行く」というふうに選手が考えていけたのが優勝へとつながったと思っています。

・年間の勝点が2005年以降最多の「74」を積み上げられましたが、危機感が自信に変わったターニングポイントは。

どうでしょうか?危機感が自信に変わったターニングポイントは分かりませんが、シーズンの中でいくつかの試合がターニングポイントにはなったと思います。優勝争いで言うと、2ndステージで鹿島、柏に連敗した後の新潟戦は、そこでほんとに「優勝を争っていけるのか」、それとも「優勝争いから脱落するのか」のターニングポイントになったと思います。
僕の中ではまずいいスタートが切れたこと。そして、1stステージで神戸と名古屋に連敗したところで、シーズンを戦っていく上で、「この先の不安をどう消していくか」という部分の戦いで、次節のFC東京戦で勝てて、選手が「我々はやれるんだ」という気持ちになり、チーム力が上向いて行ったと思います。で、優勝争いという部分では先ほど言いました新潟戦に勝てたことです。また、アウェイの浦和戦もなかなか勝てていませんでしたが、そこで勝利できたのは選手にとって大きな自信になったと思っています。

・やはり一番大きかったのは、2ndステージの新潟戦?

僕自身、実は「この試合」というのは実はないんですけど…(笑)。よく、「データでは鬼門の試合」と質問されるのですが、毎試合、鬼門の試合だと思って臨んでいます。だからこそ、「最善の準備をしていこう」という気持ちになります。常にすべての試合で勝ちたいと思って戦っていますので、そういう部分では僕は毎試合難しい試合だと思って臨んでいます。ただ、チームの浮き沈み、「上位を争うのか、下位を争うのか」、「優勝争いができるのか、そこから脱落するのか」という部分においては、特に優勝争いの部分では、先ほども話しました連敗の後に新潟戦で勝てたのはすごく大きかったと思います。

・その新潟戦をとって優勝街道を突き進んでいきましたが、今季の攻撃について総得点73ということでフィールドプレーヤー16人、その攻撃をどのように見ていましたか?

去年で言えばシャドーで主力選手2人が移籍しました。その中でどんなシャドーの組み合わせができるか?固定して戦っていくことになるのか、あるいは、試合や年間の流れの中でどんどん選手を入れ替えながら戦っていくのか、どうなるのかと思いながらキャンプからシーズンに入っていきました。…で「攻撃で阿吽の呼吸を作るのはそう簡単ではない」と選手へ伝えていましたし、選手も分かっていたと思います。チームとしてやること、コンセプトは変わらないので、誰がそこをやるのか、シャドーのポジション争いが激しい中で、選手が結果を出そうとしてくれたことが、まずはいい形で得点を量産できた部分になっていると思います。
最多得点を奪えた部分、戦術的な部分については、まずはいい守備からいい攻撃へという素早い攻撃、カウンターがベースとしてできていたと思います。また対戦相手に対策され、特に2ndステージで連敗したあたり、鹿島戦、柏戦は得点を奪えませんでしたけど、相手が我々に対してしっかり守備を固めてくる中で、速攻だけではなかなか得点を奪えなくなったところで、遅攻やサイド攻撃、ミドルシュートなどいろんな攻撃パターンが出てきたので最多得点につながったと思います。いい守備から速攻と遅攻の両方をできるようになったことに加えて、個人のゴール意識が非常に高くなり、相手がゴール前を固めていても最後は「こじ開けていく」、「ねじ込んでいく」、そういうゴールへの意識が高まったことが最多得点につながったと思っています。

・攻撃陣のキーマンを挙げるとすれば。

ドウグラスが一番大きかったと思います。もちろん、攻撃はGKのビルドアップも欠かせませんし、ディフェンスラインの選手はパスだけでなく持ち上がる、数的優位を作ることもやってくれました。そして青山敏弘からいろんなパスが配給されるところ。サイドの選手の仕掛けに関しても、昨年は相手のディフェンスラインの背後になかなか出ることが少なくなっていたところで、今年は相手のディフェンスライン背後をサイドの選手が突いていけるようになりました。また、クロスだけでなくシュートの部分でも絡んでいくことができたり。1トップ2シャドーに関しては、コンビネーションの部分でまだまだクオリティーを上げていかないといけませんが、常に3人の関係プラス青山、プラスウイングバックなど、チーム全体が絡んでいくことにトライしてくれています。 キーマンと言われながら全員言いましたが(笑)、チーム全体が良かったと思います。
また、昨年の柴崎晃誠はボランチ役を務めていましたが、今年はシャドーで得点能力の高さを示してくれましたし、ゴール前で相手の嫌なところに走っていく、パスを配給することもよくやってくれたと思います。
ただ、一人キーマンを挙げるとすれば21得点を挙げたドウグラスです。我々のチームに今季から加入してくれて、キャンプからトレーニングについていくのに必死だったと思いますし、そこで本来彼はFWの選手だと思いますが、シャドーのポジションで彼の良さをチームコンセプトの中でいかんなく発揮してくれるようになりました。キャンプからシーズンの序盤では、なかなか想像もできなかった結果を彼は成長しながら出してくれたと思います。

・リーグ最少の30失点だった守備陣に関しては?

守備もチーム全体で守備意識を高く持てて、安定してきたと思っています。今季に臨むにあたりシーズン前に選手へ伝えていたことは「平均1失点以下を目標にやっていこう」ということ。そういった意味で選手は守備の意識をしっかり持って結果を出してくれました。
また、守備の部分で我々がシュートを打たれている被シュート数というのは、ここ数年の中で今年は全体的に多かったと思います。しかし数字上は攻められている感じですが、シュートを打たれてもまずはチーム全体で自由にシュート打たせない。コンタクトをしたり、粘り強い守備をして相手に狙ったシュートを打たせない。あるいは、少しでもコースを限定していく。そういう選手個々の守備の粘りを見せることができました。シュートは打たれましたが、失点にはつながらなかった。チーム全体の守備意識が良かったと思います。
それと林卓人がPKを含めて決定的なピンチを何本も防いでくれたのは大きかった。林が最後の砦として守備の部分でどっしりと構えてくれている。フィールドの選手は安心して守備ができたと思います。

・選手は守備で耐えるサッカーに自信を持っていましたが、監督自身も思っていたのですか?

そうですね。自分たちが思い描いたような試合展開にならなくても、しっかりとその状況に耐えて粘り強く戦いながら、その時間をしのいで我々の流れに持っていくこと。それについては今季の選手はタフに粘り強く戦い続けてくれたと思っています。まずはチームとして守備をベースに、そして攻撃へつなげていくこと。いろんな試合の流れの中で選手は立ち返るところを持ってシーズンを通して戦ってくれたと思います。理想は我々が主導権を握り、ボールを保持しながら圧倒して勝利したい。それはどのチームの理想だとは思いますが、自分たちの理想と思い描いていない展開の中でも、相手に攻められていても「オレたちは守れるよ」という雰囲気で、選手がどっしりと慌てずに冷静に試合を進めてくれていた印象はあります。

・守備の部分、大きかったと思いますが、そして今季は浅野拓磨選手が8得点を挙げるなど、若手とベテランの融合が大きかったと思いますが…

そうですね。若手の活躍は、僕が監督になって今季で4年目ですが一番でした。若手選手はベテラン組に対して対等な戦いを練習の中で繰り広げてくれましたし、成長した力を見せてくれました。チームとしても、若手とベテランの良い融合でチーム力を発揮できたと思っています。そこはチームの総合力としてシーズンを乗り切ってこられたということです。若選手が主力を突き上げて、主力組に挑んで自分たちが試合に出られるだけの力があるんだということを示してくれた。そういうチーム内の競争が激しかった1年だと思っています。

・森保監督は今季で3度目の優勝を果たし、日本人監督で最多となりました。

結果としては素直に嬉しいです。ただ、この結果は僕一人だけの力ではありません。素晴らしい選手がいて、素晴らしいスタッフがいて、みんなで力を合わせてチーム一丸となり、選手もスタッフも向上心を持ってチームのためにベストを尽くしてきた結果です。優勝というのは、我々はチームとして活動していますが、やはりクラブが一つになり、試合ではサポーターの皆さんの後押しがあって、そこで試合に勝っていかなければいけない部分で、みんなの勲章だと思っています。

・明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦は36,609人の大観衆で埋まり、テレビ視聴率で広島地区では後半30パーセントを越えました。広島の方々の期待が高まっていることについては?

まずはシーズンを通してエディオンスタジアム広島に来てくださるファン・サポーターの皆さんの人数が多くなってくれていると感じていました。そしてリーグ最終戦、チャンピオンシップ決勝第2戦は3万人を越えるファン・サポーターの皆さんが駆け付けてくださりました。チャンピオンシップ第2戦では超満員の皆さんの後押しを受け、我々の選手は持っている力以上のモノを出させていただいて、優勝へとたどり着いたと思っています。また、エディオンスタジアム広島に来てくださった方々だけではなく、私は普段の生活の中でいろんな方から声をかけていただいたり、メディアの皆さんをはじめとするいろんな媒体でサンフレッチェに関する期待や関心がどんどん大きく膨らんでいっていると感じられるシーズンでした。
広島にはサッカーで盛り上がれる、サッカーでいろんな話題が作れてコミュニティが作れる。そういうポテンシャルをエディオンスタジアム広島や私生活で感じられることができたシーズンだったと思っています。

・今季はまだクラブW杯、そして天皇杯と続きます。抱負をお願いします。

Jリーグでは一区切りがつきました。残りのシーズン、クラブW杯と天皇杯でこれまで同様、目の前の一戦に最善の準備をして、いい試合をして、一つでも勝ち上がっていけるようにしたいと思います。すべての試合で頂点を目指し、みんなで力を合わせて戦っていきたいと思っています。

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