サンフレッチェ広島は12月29日、大阪市のヤンマースタジアムでガンバ大阪と天皇杯準決勝を戦かい0-3で敗れた。
第2ステージ16節、万博記念競技場で2-0勝利、12月2日のチャンピオンシップ第1戦でも同会場で3-2逆転勝利、さらには5日のチャンピオンシップ第2戦(エディオンスタジアム広島)で1-1と引き分けた相手に最後も勝って元日の天皇杯決勝へ…と森保監督以下チームがひとつになって臨んだが、昨季三冠のガンバ大阪の執念に屈したかっこう。
疲労困憊のドウグラスをメンバーから外し、佐藤寿人、茶島、浅野で前線を構成、累積警告の塩谷に代えては宮原を投入して、攻めては相手を7本上回る17本のシュートを放ったがシーズン最終戦はゴールを奪うことなくホイッスルを聞くこととなった。
森崎和に代わってスタメンの丸谷のミドルシュートで始まった一戦。前半7分、早い時間帯に失点したことでいきなり厳しい状況になった。倉田のクロスがパトリックへ。マークについていた茶島もジャンプしたが頭で落とされ、宇佐美にキレのある動きから先制ゴールを蹴り込まれた。マークについた千葉の股の間を抜かれ、懸命に飛び込むGK林が指先を伸ばすが届かなかった。
丸谷とのコンビで中盤を組み立てた青山だが、持ち味のロングパスを封じられ苦戦
0-1で前半を折り返すと、サンフレッチェ広島は後半早々からテンポアップ。
後半4分、佐藤寿人と浅野で相手ゴールに迫り寿人がシュート。さらには茶島もシュート。12分には千葉から寿人を介してミキッチシュート。
その直後、寿人に代わって皆川がピッチへ。CKから皆川がうまく落とすが丸谷のトラップが大きくシュートチャンス逃す。
皆川の高さで打開を図ろうとしたが…
後半16分にはミキッチに代えて柏を投入。ガンバ大阪は19分、パトリックに代えて長沢を投入。
なおもサンフレッチェ広島の攻勢が続く。21分には浅野から皆川へ、そして茶島がゴール前に迫るがGK東口の思いきりのいい飛び出しに阻まれる。
クラブW杯の経験を自信に天皇杯のピッチに立った茶島
迎えた後半29分、カウンターを許しまた倉田から長沢へ、長沢がつま先で落とすとそこには宇佐美。宇佐美は胸トラップから倒れ込みながら左足シュート。これがまたしてもゴール隅に決まって0-2となった。
森保監督はその3分後に最後の交代枠を使い柏に代えて山岸をピッチへ送り出した。1分後、山岸の強烈なシュートはブロックされる。
時間が刻々と過ぎる中、39分、宮原から浅野へ。ヘディングシュートはゴールポストのわずか左をすり抜けた。
シュート5本を放った浅野は天を仰ぐ
2010年から広島でプレー、3度のリーグ制覇を経験した山岸はこの試合を最後に新天地へ
ロスタイムは4分。チャンピオンシップ第1戦の再現を…と誰もが考えたその瞬間、林と1対1になった長沢に3点目を決められそのままタイムアップ。最後まで攻め続けたサンフレッチェ広島は12月8試合を戦って、リバープール戦に続く完封負けでJ1王者のシーズンを終えた。