旧広島市民球場跡地と広島商工会議所(左)を俯瞰した懐かしのカット
「サンフレ提案に一定の理解示す・深山広島商工会議所会頭」…が一面、広島サッカースタジアム問題で日刊廣島報じる
日刊広島新聞社発行の日刊廣島が6月11日付の一面で広島のサッカースタジアム問題について大きく取り上げた。
同紙では7日、広島商工会議所の深山英樹会頭らがサンフレッチェ広島の久保允誉会長から旧広島市民球場跡地に建設することを想定したサッカースタジアム案の詳細説明を受けたことについて「サンフレ提案に一定の理解を示す」「深山広島商工会議所会頭」の大見出しのほか「四者会談実現に言及」「港湾物流業界に次いでサンフレから意見聞いた広島商工会議所」の見出しもとり、「非公開となった当日の話し合いの模様の空気感を伝えている。
話し合いには会議所側から正副会長と七部会長らが出席。サンフレッチェ広島側からは久保会長ら3人が参加した。
話し合いのあと深山会頭が「サンフレ側が要望している知事、市長、会頭、サンフレ会長の四者会談をできるだけ早期に開くよう努力したい」とコメントしたことを同紙では紹介しつつ「3月下旬、同所定時総会において深山会頭による”建設機運を逃さないようにしたい”の発言が一歩前に進んだ印象である」とも。
さらに同紙は紙面の中に別枠を設け、その中では次のように記している。
「同所定時総会において深山会頭が”サンフレッチェ広島、港湾物流業界の意見を聞いて検証したい”と述べたことによるもので、既に四月二十五日には宇品・みなと公園へのスタジアム建設に反対する同地区の港湾物流業界から意見を聞く懇親会を開いている」
「なお、宇品・みなと公園界隈や出島の港湾物流業者、サンフレッチェ広島及びメインスポンサーのエディオンはともに商工会議所ンの会員である」
この件については8日付中国新聞20面でも「4者会談早期に」「サッカー場問題で深山会頭」の見出しで報じられている。この記事の中では4者会談に及び腰な態度を続ける湯崎知事のコメントが次のように掲載されている。
「都心の核である球場跡地に導入すべき機能は何なのか。サッカーだけでなく、幅広く集客できる夢のあるスタジアムはどこなら実現できるか。そういう観点から検討すること重要だ」
…確かにそうだ。だから、今回のように広島商工会議所も交えてしっかり意見交換する異議は大きい。秋葉前市長の時代には広島商工会議所の旧広島市民球場跡地内、しかも広島そごうやバスセンターに近い東側への移転建て替えが着々と進められようとしていた。
よって、広島商工会議所ビルはもはや、大きな修繕の手も入れぬまま、何とか現状維持の線で建物の管理を続けている状況だ。
どちらにしても広島商工会議所ビルの建て替えは避けて通れない。
ゆえに「正解」は広島商工会議所ビルや、同じく老朽化の激しい青少年センターほか、以前から懸案事項となっている旧広島市民球場跡地西側に並ぶそれぞれの施設の早期移転調整、並びにより広い敷地をレイアウトすることによる自在なサッカースタジアムとの複合化(広島商工会議所ビル機能や青少年センターなどのスタジアム合築)ということになる。
まだ旧広島市民球場をその場所で建て替える案が本筋だった頃には実際、新球場と広島商工会議所ビルが合築されたプランを全国的にも名の知れた地元の建築専門家が試案としてメディアに発表したこともある。
湯崎知事が譲ろうとしない広島みなと公園優位の発想は、言葉は悪いが今となっては「悪名高き」(関係者)サッカースタジアム検討協議会の「議事録」をその拠り所としている。だが、その不合理さを指摘するかのごとく、まさに久保会長が6月3日に公表した様々な資料の中から湯崎知事らに向けて鋭い”直接フリーキック”が次のように何発も放たれている。
6月3日久保会長発表分資料より
≪県知事・市長・商工会議所会頭への確認事項(抜粋)≫
・県民・市民の税金を使って開催された「サッカースタジアム検討協議会」ですが、この協議会における非公式かつ未定稿な議事録しか残されていないにもかかわらず、いまだに、この協議会における議論を前提として、今後のサッカースタジアム建設に関する議論を進めなければならないとお考えの具体的な理由を教えてください。
・旧広島市民球場跡地にサッカースタジアムを建設するのは難しいとお考えの具体的な理由について、建設費の比較以外の理由があれば教えてください。
・今後の議論の進み具合によっては、広島市内におけるサッカースタジアム建設自体を
取り止める考えはお持ちでしょうか。
・当社は地面の掘り込み工事の必要のない収容人数2.5万人規模のプランで国際試合の誘致が可能と日本サッカー協会から回答を得ておりますが、作業部会は、何故、収容人数を3万人規模に設定されているのかを具体的に教えてください。
・一部報道にて「旧広島市民球場跡地にて行われている各種イベントの使用料は市の判断で徴収していない」と報じられていますが、事実なのでしょうか。
・港湾関係者もご懸念されているみなと公園の地盤・土壌汚染の調査の進行状況を教えてください。
・広島県・広島市・広島商工会議所で作る作業部会(以下「作業部会」)のみなと公園案ではスタジアム整備費用を180億円と試算されていますが、
◆土壌汚染が存在する場合の対策費用
◆周辺一帯の使用目的変更にかかる港湾整備に対する補助金の国への返還費用
◆緑地・防災拠点の代替地の確保に伴う追加費用
◆周辺のインフラ整備費用(出島地区と結ぶ橋梁建設費用、道路拡張工事費等)
など、一連のスタジアム建設に要すると思われる全ての整備を合計した場合の費用総額を教えてください。また、港湾計画の変更と、一部報道によれば変更に伴って生じるとされる15億円の国庫補助金の返還について、国土交通省などとの議論はどのような状況にあるのでしょうか。
・作業部会のみなと公園案では、観音マリーナから1時間当たり560名の観客を運ぶことを計画しており、作業部会からは口頭で「瀬戸内海汽船を利用する」とお聞きしましたが、運賃・所要時間と試合終了後の運行スケジュールの想定を教えてください。
広島新サッカースタジアム取材班
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