地域と共に、みんなの広島スポーツ交流マガジン

１１月１３日撮影、中央公園（通称）では年間を通してさまざまなイベントが開催される。この日は日曜日のため、スポーツで一般利用する市民の姿も見える。旧広島市民球場跡地や平和公園、市内の大半の公園では「球技」は禁止だが、中央公園は可能。

 

先に結論を述べる。

「”我々”は見事にハメられたのではいか？」

そういう声が、ひろスポ!に届いた。

その内容の前に、ここまでの流れを確認する。いろいろなことが見えてくる。

 

３月

・３月３日、サンフレッチェ広島の久保会長が旧広島市民球場跡地での新スタジアム建設独自案を発表

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・３月２９日、広島市の松井市長が、広島みなと公園へのスタジアム建設を決める運びになっていた３者会談（３月末実施）の延期を発表。

この時の松井市長の発言は次のとおりで、サンフレッチェ広島、あるいは久保会長の姿勢を強烈に批判。

（３月に３者会談でスタジアム建設候補地を１つに絞る）その約束でした。万感の思いを込めて残念です。

もともと広島市議会の中では、旧広島市民球場跡地に平和を祈念するためのタワーを建てろという意見を持つ議員もおられる。文化的な施設を作っていろんなものを発信できる施設も欲しいといわれている人もいる。

市の中で旧広島市民球場跡地の使い方について様々な動きがあるわけですから、そういった方々にサッカースタジアムを作るということになれば、なぜそうなるかの根拠が必要になる。

それを抜きに、ファンが言っているからここでというのを分かりましたと言った理由を出してもらって、議論できるようにしましょうと申し上げている。

それが出来ていない。考え方を提示されるている根拠、あるいはそれに対しての具体的な裏付けがあるはずなんですよ。それが出せないということが解せない。それができないのにこちらがお示しするものはない。

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４月

・４月、久保会長が３者側に「４者会談」を強く呼びかけ

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５月

・５月１３日、久保会長がHiroshima Peace Memorial Stadium案について、３者側から「足りない」とされていた部分も含めてプランの詳細を記者発表、その結果３者側の態度はさらに硬直化

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上記、そして下記記事の中でも確認できるが、この時点で３者側は「広島みなと公園優位」の方針を声だかに提唱。

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・５月２９日、電子媒体News Picksが、広島みなと公園へのサッカースタジアム建設は「利権とカネの匂い」と報じる

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６月

・６月４日、サンフレッチェ広島は、新スタジアムの資金調達方法などさらなる詳細を発表。同時に６月中の４者会談開催を久保会長が呼びかける。

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７月

・７月１４日、唐突感満載で中国新聞、「深山会頭第三の案検討も視野」のニュース報じる。

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・７月２２日、ひろスポ!が「広島みなと公園はスタジアム候補地から”退場”」と報じる。

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８月

・８月４日、３者会談側と久保会長側を”とりもつ”という形でこれまでの松井市長、湯崎知事に代わり最前線に立った広島商工会議所の深山会頭主導により１度目の４者会談が実現。メディア対応もなぜか深山会頭が一手に引き受ける。

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（記事一部差し替え・補足）広島のサッカースタジアム問題で１０の疑問！その４、湯崎知事はどうして建設候補地から脱落した「広島みなと公園」をいまだに「優位」と位置付けていられるのか？
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９月

・９月１４日、第２回４者会談で「中央公園」がこの”話”の中核に据えられる。

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１０月

・１０月２日、３者会談の担当者が中央公園をスタジアム建設候補地に選んだ（復活させた）理由、経緯などを基町地区住民に説明するため現地、会合へ。

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１１月

・１１月６日、基町地区住民代表が「一枚岩」でスタジアム建設反対を表明

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・１１月１６日付中国新聞に「広島サッカー場問題」「中央公園案に住民反対署名」「基町の一部自治体」の見出しで記事掲載。

 

…と流れはだいたいこんなものになる。

 

その時々での関係者の言動を時系列で並べてみるとよく分かる。

”いつの間にか”あれほど声だかに叫ばれた広島みなと公園の存在が消えて、今は「中央公園」”だけ”が脚光を浴び、そして地元住民の反発に遭っている、という形になっている。

”登場人物”で言えば、久保会長と松井市長、湯崎知事の全面対決の構図が６月まで続き、”なぜか”そのあと市長、知事側の発言があいまいになり、そして７月になって深山会頭が代わって久保会長をわざわざ大阪市内まで訪ねて「中央公園案」を打診するなど完全に”選手交代”とストーリーは見た目、急展開していく。

…が、この３月から１１月のこれらの動きに対して、今回、ひろスポ!に届いたこの問題に極めて詳しい関係者はその”舞台裏”をこのひと言で総括する。

「そもそも、三者側が”なんとか広島にスタジアムを”でなく、”旧市民球場跡地からスタジアム候補地となっている枠組みを外す”、こちらが彼らの至上命題だった訳で、そんな中、三者側の防波堤となっていたクラブ側（久保会長）が、旧市民球場跡地から手を下ろした訳ではなくとも、ある意味では第三の候補地容認、良き理解者に転じてしまったため、スタジアム建設への動きはもはやなかなか進まないと思われます」

この指摘は、ひろスポ!で長々綴ってきた、その時々の記事内容と完全に一致する。

「”我々”は見事にハメられたのではいか？」

これまでの経緯と現状を見渡して、この記事を読んだみなさんはどのような印象を持つだろうか？

広島新サッカースタジアム取材班

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