横浜ビー・コルセアーズ戦に備えて練習したあと笑顔を見せる北川弘(中央)と山田大治(左)、朝山正悟(右)
広島ドラゴンフライズでは5月28日の「B1・B2入れ替え戦」横浜ビー・コルセアーズ戦に向けて5月24日も広島市内で練習した。
ここまで、レギュラーシーズン60試合とプレーオフ準決勝3試合、同3位決定戦を戦ってきたメンバー12人はB1昇格を懸けた最終決戦に向け調整に余念がない。
B.LEAGUE B2元年、その戦いは昨年9月にスタートした。その集大成が4日後に迫っている。「シーズン前から自分たちを信じて、辛い時もいい時もこのチームで乗り越えてきた」と朝山正悟キャプテン。
その最たる例が5月14日の島根スサノオマジックとのプレーオフ準決勝(松江市総合体育館)の第3試合だった。勝てばB1昇格とB2初代王者の挑戦権が手に入る一戦、前後半合計10分の変則第3戦。その大一番に9-11のスコアで敗れた。
島根スサノオマジックとの準決勝第2戦に勝って勝負は第3戦に、スタンドのファンに向けもう1ゲーム、次も勝つ!とポーズをとる北川
第3戦、わずかに及ばず、ブザーが鳴った瞬間、顔を抑える北川
しかし、チームはたくましく蘇りその6日後、東京・国立代々木競技場第2体育館で開催された群馬クレインサンダーズ戦に快勝して入れ替え戦切符を引き寄せた。
泣いても笑ってもシーズンラストゲーム。ムードメーカーの北川弘選手に話を聞いた。
北川の話
松江での敗戦から時間がなかったのですが、うまく切り替えて群馬戦に臨めたのが良かったと思います。あそこで気落ちせずに次の試合を戦えたということは少なからず成長したかなと思います。
群馬戦でコートに入る時、特に気負い過ぎることも考え過ぎることもなくプレーに入ることができました。相手云々じゃなくて、自分たちのバスケができたんじゃないかと思います。
島根戦からチームとしても一皮剥けた部分があるように感じています。まあ、いい準備ができてああいう結果になったのだと思います。
今回はいよいよラスト。ほんとにほんとの最後で、勝っても負けても最後…。だから悔いだけは残さないように。一発勝負。向こうも必死でやってきます。どうなるかは、やってみないとわからないので…。でも勝つのは僕たちだと思っているので…。
40分後に笑っていられるのはひとチームしかない。しっかり準備して、そして「いつもどおり」というのが一番難しいのですが、いつもどおりやれば勝てると思います。
僕はこのチームで最初からずっとやらせてもらっているのですが、最初のころと比べると大きなクラブになる可能性を秘めているチームになってきたと感じています。
まだまだ現状にはプレーに関して個人的に満足していませんし、チームについても満足していませんし満足してはいけない。そんな中で、本当に可能性を秘めた広島ならではのチームに変貌しつつあるので、夢のあるクラブですよね。
そういう状況の中、1部に上がるか2部に止まるかで成長のスピードが大きく変わってくると思うので、何として次は取りたい。広島はいい街だし、ファンの人たちも温かいので、そんな応援してくださる皆さんのためにも1部へ上がらないといけませんよね。
このクラブの未来を考え、僕が引退しても広島ドラゴンフライズはずっと続く訳ですし、しっかり広島にこのクラブが根付いてくれるように。僕が広島にいる限りはしっかり精進していきたいと思います。
※北川弘(きたがわ。ひろむ)ポジションはPG、1991年10月16日生まれ、滋賀県出身、日本体育大学卒業後に広島ドラゴンフライズ入り。身長183センチ、体重70キロ。