左腕の塹江の真っ直ぐをとらえた小園の一撃(トップ画像)
宮崎県日南市でキャンプを張る広島が2月5日、第1クール最終日に初のシート打撃を行った。
シングル2本のあとライト柵越えの豪快な一発を放った鈴木誠也の打撃は素晴らしかった。
が、侍ジャパンの主砲だからそれも当然。
おそらく佐々岡監督をそれ以上に喜ばせたり(投手側に立てば)悲しませたりしたのが小園海斗の一発だったのではないか?
マウンドには先発入りを狙う6年目左腕の塹江敦哉。初球はショートバウンド、2球目は顔の前、3球目はボール。3ボールからの真っ直ぐを、満員の内野スタンドのファンの歓声とともに弾丸ライナーでライトフェンス上のネットにぶち当てた。
昨年の今頃は「何年もやってきたような雰囲気のルーキー」として大いに注目されていた小園だが、今年のメディアへの露出度はどうしても1年目よりは下がる。
でも、それはメディア側の都合によるもので、小園の進化は当然ながら1年目のキャンプを遥かにしのぐ。
昨年は二軍で、今季は一軍で小園を指導する朝山東洋打撃コーチは、野間峻祥、西川龍馬、曽根海成ら左打者の”強化”に余念がない。中でも”重点強化”中なのが小園。
将来は中軸も打てる素材として「バレンティンのように」フィニッシュで振り切る形、と同時にボールを面でとらえるスイング軌道を”奨励”しており、それがキャンプ最初の実戦形式で形となったかっこう。
ホームランを要求されるタイプではないので、ドライバーショットは必要ないが、小園のバットはおそらく6番、5番ではなく低い弾道で芝の上をグングン伸びていくロングアイアン。すでにその特性は1年目、ひろスポ!では「ミラクルモード」として紹介してきたが、その確実性は格段に増すことになりそう。
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リーグ3連覇の立役者で、しかも新選手会長に就任した田中広輔とのショートのポジション争い一騎討は、現時点では勢いに勝る小園がリードしている。
塹江の荒れ球をのけぞってよける小園、このあと一発が出た
小園の打席を見守る朝山打撃コーチ