とうとうフラワーフェスティバルもマツダスタジアムでの公式戦もない、5月5日がやってきた。
この記事のトップ画像は”通常の”マツダスタジアムの姿だ。
先日(4日)、政府は「緊急事態宣言」を5月31日まで延長すると発表した。夕方の会見で安倍首相は「新しい生活様式」を前面に押し出した。新型コロナウイルスといかに共生していくか。これは長い戦いになる。
広島市内ではまた新型コロナウイルス感染者が4日、確認された。
しかも新型コロナウイルス感染者受け入れ拠点施設の市立舟入市民病院関連で同時にふたり。ひとりは看護師で、これで計3人の看護師が感染してしまった。もうひとりは病院から徒歩30秒のところにある調剤薬局のウォンツの薬剤師。同店は広島県西部では最も県民に親しまれているドラッグストアのひとつだ。
先日、広島東洋カープの佐々岡監督や大瀬良投手らがこの病院の駐車場から病棟に向け手を振ったばかり。「緊急事態宣言」下では、そんなことで驚いてはいられないのだろうか?
しかも今回の一件は「院内感染」がいとも簡単に「街」への感染に広がったことを表している。逆に言えば絶対にあってはいけないことが平気で起こる。
「緊急事態」だから、では、やはり片付けて欲しくない。長らく舟入の地で人々に親しまれてきた拠点病院が大変なことになった。慌てて?看護師の数を増やしたが後の祭りだ。広島市はどうして1月の時点できっちり対応しなかったのか?
新型コロナウイルスとの「新しい生活様式」は広島からもたくさんのものを奪っている。
1年前の5月3日から5日にはマツダスタジアムで広島vs巨人戦があり、3万1951人、3万1956人、3万2000人が集まった。
同じくフラワーフェスティバルには主催者側の発表で170万3000人が押し寄せた。
原爆ドームや平和資料館にも国内外から人が押し寄せ、長い行列ができた。
まったく違う風景ばかりの広島で、人々は大苦戦を強いられている。ローカル局のニュース番組ではあの「お好み村」からの悲痛な声も伝えていた。
今年は広島に原爆が投下されて75年。「75年は草木も生えぬ」と言われた廃墟の街からの復興を遂げた広島にまた海外からたくさんの観光客がやってきて、”歓声”や子供たちの笑顔が戻るまであとどれぐらいかかるのか?
桜の季節、コイの季節もあっという間に過ぎて行った。すでに中止が発表された交流戦の季節が終わったころに「開幕」を目指していたプロ野球だが、それもまた難しくなった。
6月いっぱい、プロ野球12球団はしっかりとした練習ができない。ほとんどの選手がトレーニングウェアで走ったり、トレーニングしたりの繰り返し。連携プレーなど実戦をこなさないと試合にはならない。
それは臨時休校の小・中・高校生も一緒…
世界には、スポーツを存分に楽しむことのできない国や地域がたくさんある。新型コロナウイルスが南極を除く全大陸に拡散したせいで、スポーツ=平和の持つ意味が、改めて国際平和都市・広島でも改めて浮き彫りになっている。
ひろスタ特命取材班
5月4日午後7時過ぎのJR広島駅前
同じく自由通路、「ひろしまはなのわ2020」を入れて撮影…
お好み村前の様子、駐車場誘導の警備員(右側)も暇そう
クラブ活動ができないから公園トレ…(広島市安佐南区)