「いい加減、野間、メヒア二軍に落とせよ。二軍といえばなんと!13連敗…もう解散したら!広島球団大丈夫か」
そんな声が届いた。
大丈夫じゃないだろう。
負け方が異常過ぎる。
9月29日、広島一軍が午後6時プレーボールのマツダスタジアム、巨人戦で菅野に苦戦しているころ、ソフトバンク二・三軍の本拠地であるタマホームスタジアム筑後(福岡県筑後市)では広島二軍で先発した薮田が炎上していた。
初回、先頭の上林にソロを許すと三回には2四球と1死球絡みで3失点、四回には暴投絡みで5失点…。九回には同じく一軍から再調整のため二軍に戻った今村が4点を失い、けっきょくソフトバンク打線に計16安打を許して6対14で完敗した。それでもスタメン出場した野手9人は一度も交代することなく打席に立ち続けた。
広島は9日の中日戦(由宇練習場)でも4対14と大量失点している。
これで広島はウエスタン・リーグ13連敗となりいぜん最下位迷走中。首位を行くソフトバンク戦は2勝10敗と赤子の手をひねるようにやられている。
ソフトバンクから挙げた2勝はいずれも中村祐についている。現在、一軍帯同中の同右腕に佐々岡監督らが期待するのも頷ける。ほかにはもう”ネタ”がない。
2月のキャンプで「抑え候補」のひとりにも挙げられていた岡田は依然、制球難で結果を出せず、K・ジョンソンも二軍の空気にどっぷりと漬かったまま。この日、スコットが先発要員として一軍に合流したが、二軍で特別いい投球をしていた訳ではない。いわば苦肉の策だ。
野手の方も開幕二軍となった小園は打撃の状況が良かったり良くなかったり。待望の一軍打席を経験した中村奨もその後、二軍での打撃内容はパッとしない。8月に一軍9試合に出場して4安打を記録した羽月が好調をキープしている以外、一軍に呼ばれても対応できそうな選手は見当たらない。
そういう意味では、7月末に二軍の推薦状を受け一軍に昇格した大盛の活躍は、”育成のファーム”最大の成果となった。野間が”堂々巡り”しているのを横目に”カープの一番”に名を連ねるため日々、経験を積み実りの秋を迎えつつある。
9月29日現在、広島一軍の借金が13で二軍のそれは17。合計で30。もし広島がゼネラルマネージャー制を敷いていればGMは即、クビ?一、二軍の低迷の原因は何なのか?さらに、ウィズコロナの時代にここからチームを立て直すのは容易なことではないだろう。(ひろスポ!・田辺一球)