トップ画像はオープン戦初戦ガラガラのカープパフォーマンス
マツダスタジアムで3月6日(土)、オープン戦が始まった。
初日の午前10時から三塁側窓口で当日券が売り出された。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でオープン戦は無観客だった。
2019年は3月5日に「丸地元凱旋」の巨人とオープン戦があり、火曜日でも2万2572人が入っている。
今年は1万6500人の上限が設けられる中、1万2042人に止まった。
さらに6日午後5時時点で球団HPの残券状況が更新されたが、逆に試合前より残券が増えるという状況だ。
6日朝時点と午後5時時点の残券
ヤクルト戦
7日 1960→2055
日本ハム戦
12日 2910→3565
13日 1590→1540
14日 1050→1040
ソフトバンク戦
21日 完売→完売
マツダスタジアム周辺の飲食店も、広島市内の飲食店も6日はかなり賑わいを取り戻していた。コロナ禍にありながらも、人の動きは戻りつつある。
ちなみにこの日の東京都内の様子を現地レポートすると次のようになる。
「東京は、なんせ、人が多すぎる。ソーシャルディスタンス、と言っても言っても、なんといっても総数が多すぎる。交差点や、駅、公園、スポーツ施設の様子を見ても、緩んでいる、というか、こんだけの人数、自分がやっても、守らない人が数人たら、マスクも三密も無意味だから、もうダーダー…。長い間抑制されていることもあって、公園(屋外)ならいいだろう、という判断なのか、都内のある公園はまだまだ桜の蕾も硬くて花見じゃないのに、人出はもう「芋の子を洗うよう」な感じ。花見の様相、というか、普通の土曜日の午後なのに、まるでお祭り…」
3月6日ひろスポ!東京取材班撮影、東京スカイツリー
3月6日付、中国新聞一面の「天風録」が「チケット人気も少し変わってきたのだろうか」という言い回しでマツダスタジアムの「長い行列」や、あの”5万人クライシス”(ひろスポ!造語)に触れている。
しかしそこで何が言いたいのかさっぱりわからない。球団、あるいは誰かに忖度していると貴重な一面のコラムが台無しになる。
今回のチケットが余る、という現象は多角的な視点でとらえ、考えてみる必要がある。
今季から全席指定となったため、これまで自由席だった内野二階指定席の売れ残りが多いなど理由が明確なものもある。また「応援が出来ない」「遠いしスコアボードも見えない」「今はまだ寒い」などの理由でパフォーマンスシートもガラガラ…
スワローズファンはかなりいる…
3月9日午前8時から、マツダスタジアム開催分公式戦のチケットが販売される。ネット上では、相変わらずのシーズン一斉販売方式や「1試合最大50枚まで」という転売ヤーに狙われそうな条件に強い批判の声が上がっている。
ずっとカープファンが球団に直接的、関節的に伝えてきたことがまったく改善されない。最後まで球団がこだわっていた、毎年の恒例行事、3月1日の度合いを超す「密」状態の窓口の長い行列がコロナのおかげで強制終了になっただけ。
広島では1年前の4月末、臨時休業中の福屋八丁座本店(広島市中区胡町)と広島駅前店(南区松原町)にファンや広島県民に向けた応援メッセージを書いた懸垂幕が掲出された。
「広島は屈しない 決して屈しない! 広島東洋カープ」
この懸垂幕は本拠地開幕戦のスタンドにも持ち込まれ、およそ5000個のカープ坊や人形らと一緒に展示された。
だが、この考え方は根本的にピントがズレている。違和感を持った市民も多いと聞く。
新型コロナウイルスもその名のとおりウイルスの一種。そもそもウイルスは我々のような高等生物の一部で、それが体の外に飛び出したものだ。だからコウモリや中国の食文化の話が新型コロナウイルス発生源の話に出てくる。
体外に飛び出たものが、時々、また戻ってきて今回のような地球規模の大騒動になる。ゆえに屈する、屈しないの問題ではない。正解は「共存」だ。
カープ球団の姿勢はこの「共存」の精神に、マツダスタジアム移転以降、特に欠けているのではないか?儲け最優先になってはいないか?コロナ直撃で、ますますファンファーストの姿勢が揺らいではいないか?
”そのこと”を、徹底的に掘り下げていくことは、平和都市広島にあって最優先課題となる。
ひろスタ特命取材班&田辺一球