画像はアトランタ五輪準決勝で米国を破り決勝進出を伝える当時のスポニチ紙面、背番号16にONO、「魂の112球」は杉浦
1996年アトランタ五輪野球の銀メダリスト左腕、小野仁容疑者が窃盗容疑で逮捕された、と1月15日午後10時を回ってメディアが一斉に報じた。
逮捕したのは秋田中央署。15日、量販店でシャンパンを盗んだ疑い。報道で小野容疑者の住所は横浜市港北区で職業は不詳。小野容疑者は日本石油所属時にアトランタ五輪に出場しその年のドラフトで2位指名され巨人に入団、近鉄(現オリックス)でもプレーした。
アトランタ五輪での野球代表チームの注目度は高く、杉浦正則、川村丈夫、森中聖雄、三澤興一、大久保秀昭、松中信彦、今岡誠、井口忠仁、福留孝介、谷佳知ら錚々たる顔ぶれが揃っていた。
首脳陣も川島勝司、大田垣耕造、柿野多鶴、井尻陽久というアマ野球を長年支えた面々で構成されていた。
小野容疑者は五輪本番までの登板で制球難を克服できず、アトランタではわずか2回と3分の1しか投げてはいないが、それでもメダルの“伝道師”のひとりであることには変わりない。
その自身の栄光をフイにしただけでなく、一緒に戦った多くの仲間たちの心にも、そしてアトランタ五輪を心に刻んだ人たちの思いにも背いたことになる。(ひろスポ!アトランタ五輪特命班)
※読売新聞はこのニュースを「巨人」という名称を避け、1997~2003年に国内の複数の球団に所属していた、としている。極めて不自然な言い回しであり他媒体は「巨人」と記している。