画像は秋季練習でサードに入る二俣翔一(手前)と林晃汰
広島の宮崎・日南キャンプが11月8日から始まる。チームは7日、日南市に入った。
新井貴浩監督は第2クールから合流の予定。その指揮官が就任早々に打ち出したのが「キャッチャー坂倉」。
坂倉将吾は2年連続で首位打者争いを演じるほどの打者に成長した。この先、扇の要としてチームリーダーになる存在だ。
坂倉将吾がサードの練習を始めたのはちょうど1年前の秋季練習だった。臨時のサードなのに今季119試合でスタメンサードに指名され、シーズンラスト37試合はずっと坂倉将吾だった。
残る試合は上本崇司9、田中広輔8、羽月隆太郎4、矢野雅哉3で手分けしたかっこう。来季、サードをどうするか?
矢野雅哉は6日までマツダスタジアムであった秋季練習でショートに入った。小園海斗のバックアップとして、の意味合いもあるが、その強肩で「スタメンショート」に照準を合わせてもいる。
田中広輔の”逆襲”はあるのか?攻撃力を考えれば右打者の上本崇司が来季の開幕スタメンに一番近い位置にいる。
秋季キャンプでは林晃汰と育成の二俣翔一がサードを守る。林晃汰は182センチで100キロ超え、二俣翔一は180センチで75キロの発表だがかなり体重も増えた。チームに足りない長打力を補うため、左右大砲候補に期待がかかる。
ただ、林晃汰は今季、一軍での出番なし。二軍でもさっぱりで、末包昇大とふたり、ウエスタン・リーグでは2割2分前後の低打率争いに終始した。柵越えもたった2本。2018年のドラフト3位は3年目の2021年に一軍で102試合に出場して打率・266、10本塁打とブレイクしかけた…がプロは甘くない。
一方の二俣翔一は2020年のドラフト育成1位。2年目の今季はウエスタン・リーグで62試合、打率・246、3本塁打。こちらもまだ課題が多そうだ。
だが、秋季練習終了の時点では林晃汰の打撃内容よりも二俣翔一の方が上だった。
ムダな動きをそぎ落として確実性を上げようという林晃汰の打撃スタイルは合理的なのだろうが、肝心の飛距離が足りていない。飛ばないから力む、力むから飛ばない。
理想は先ごろ開催された侍ジャパン強化試合での村神様のスイング。牧秀悟も狙った訳でもないのに東京ドーム左中間スタンドに打ち込んでいた。わかっちゃいけるけど、それが難しい。ただ、持って生まれた飛ばす力は間違いなく大きな武器。最大のお手本は苦節ウン年で主砲に成長した”新井さん”…
日南では新井貴浩監督が見守る中で紅白戦が行われる。スタメンサードはこのふたり。アピールするのはどちらだろうか?