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2023年03月01日
編集部

新井監督、大瀬良選手会長、秋山翔吾らの思いとともに、見る、うなづく、褒めるの3拍子で広島の春季キャンプ終了…

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新井監督
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画像は日南キャンプ期間中に、二軍キャンプの様子を視察する新井監督

 

 

新井貴浩監督の下で、新体制での広島のキャンプが2月28日、最終日を迎えた。

 

 

「半ドン」練習のあと、コザしんきんスタジアム内野グラウンドには、お約束の全員参加による大きな円陣が作られた。その真ん中で、開幕投手の大役も担う大瀬良大地が、選手会長として実に味のある話をした。

 

 

2月前半の日南キャンプに参加した黒田博樹アドバイザーが座右の銘としている「雪に耐えて梅花麗し」を前半で紹介。

 

 

「優勝、日本一に向けて新井監督の下、赤い心を見せ、広島を熱く、熱く燃やしていきましょう!」で締めた。

 

 

加えて自分だけ手違いでホーム用の白いユニホームだったことを逆手に取って、小学校の国語の教科書でも紹介されている名作絵本からの引用で「僕がスイミーのように、みんなの、カープにとっての目となり、優勝、日本一に向けて引っ張っていく存在であり続けます」と約束した。

 

 

こんなにきれいな終わり方の広島のキャンプは、30年以上見てきたが初めてだ。

 

 

ペナントレースの結果がどうあれ、チーム作り、集団作りのひとつの手法として“新井流”は、やはり優れている、ということにならないか?

 

 

3月1日の中国新聞、「新井さんが行く」の連載は「新井さんは最後まで泰然としていた」で始まる。さらに「声を荒げるなんてもってのほか」と続き「見る」「うなづく」「褒める」となっている。

 

 

広島球団の表もウラも長らくみてきた五反田康彦記者の文章だ。「泰然」に以外に何かもっと相応しい言い回しはないか、と考えてもみたがやはりそうとしか言いようがない。

 

 

そして「見る」「うなづく」「褒める」とは実にうまい表現だ。歴代監督の時に人前で厳しく叱責された選手は数多くいるが、もうそんな時代ではなくなっている。

 

 

だからこそ、今時の選手はこの恵まれた練習環境の意味を、きちんと咀嚼しておく必要がある。

 

 

同じく紙面では秋山翔吾についても書かれている。そこでは「朝から複数で練習するのをよく目にした」と自主的に早朝練習する若手野手のことも触れられており「設備面のこともあるが、一人きりで自分と向き合う、没頭する時間、練習があってもいいのかな」というコメントで締められている。

 

 

さすがは中国新聞、さすがは秋山…

 

 

若い選手は“晩年”の新井監督が屋内で一心不乱にマシンを相手に振り続けていた姿を知らない。

 

 

ゴルフの打ちっぱなしに二人で行って、何球か打っては交代、という人をほとんど見ないのと一緒?個人練には「没頭」が不可欠だ。早朝練を見ていると、順番待ちをしている若手は、ただカゴに腰掛けているだけで、鏡に向かってスイングしているわけでもなければ、逆スイング(右打者なら左で振る)をやっているわけでもない。それじゃ「没頭」にはならない。

 

 

今回、侍ジャパン辞退という残念な結果に終わった鈴木誠也が、大野二軍合宿所に入寮した頃の話をすれば、やはり“晩年”を迎えた前田智徳のマシン打撃を目の当りにして、大いに影響を受けた。

 

 

前田の屋内打撃には鬼気迫るものがあった。打ち損じたらその球をすぐに拾いに行って、どういう当たり方になっていたかを確かめたりもした。

 

 

今のメンバーで言えば秋山は、2000本安打の前田に最も近い存在といえる。若手野手は”秋山先生“からたくさん学んだ方が良くないか?

 

 

新井監督は投手、野手への指導の大部分をコーチ陣と黒田博樹アドバイザーに委ね「選手を見ること」に多くの時間を割いている。それは誰もが持ち合わせているはずのプロとしてやっていくための特性、特徴を引き出して、成長の跡が見られるならば、チャンスをどんどん与えていこう、という「育成」をチーム作りの根幹に据えているからだ。

 

おそらく「えーっ!この大事な場面で代打に田村俊介を使うの?」とか「このピンチで村上様に長谷部銀次をぶつけるの?」みないなことになるのだろう。

 

 

なぜ、緒方孝市監督の時にリーグ3連覇できたのか?打線で言えば高卒生え抜きの鈴木誠也、丸佳浩がいたからだ。残念ながら、ともに今は色の違うユニホームに袖を通しているが、そういう選手を切れ間なく作っていく必要がある。

 

 

みんな大好き!な新井さんのカープが、公式戦1年目にどんな成績を残すかは誰にも分からない。が、チームは確かに大きく変わりつつある。

 

 

大瀬良はきっとそのことも含めて「スイミー」の物語を締めの言葉に織り込んだはずだ。

 

 

「スイミー」は一匹だけ色が黒の小魚で、仲良くなった赤い小魚たちと、大きな魚に立ち向かう。

 

キャンプの最後を締めくくるワンシーンでは、ビジターの赤いユニホームでみんなが肩を組み、大瀬良だけ黒じゃなくて白(星)という風景が広がった。(ひろスポ!キャンプ取材班&田辺一球)

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