画像はサミット主会場となるグランドプリンスホテル広島と宇品島と瀬戸内海(5月15日午前8時30分ごろ撮影)
G7広島サミットまであと3日となった5月16日午前、広島県の湯崎英彦知事が会見の席でこう述べた。(言葉はNHKニュースより引用)
核兵器のない世界に向けた力強いメッセージを貴重な機会であると考えています。
広島は核兵器がもたらす悲劇というものを心で感じることができる場所であると同時に、原爆から復興した広島の、平和による繁栄というものも心で感じることができる場所であると思います。
こうした場所と、サミットのテーマが一致しているということは、歴史的に見ても世界にとっても深い意義を持っているものだと思いますし、全世界が注目していろるのではないかと思っています。
最後まで全力を尽くして取り組んで、広島サミット必ず成功に導きたいと考えているところです。
……
その発言に意義を唱える者はいないだろう。ちょっとお疲れ気味なのか会見にキレはなかったが…
また湯崎知事は会見で交通規制による渋滞の発生など県民生活への影響について、マイカー自粛などを呼び掛けた。サミット開催によりすでに宮島への入場規制など、地域経済へのマイナス面も多々、明らかになってきているが、だからと言って個々のケースに県や国や広島県サミット県民会議※が補償してくれるわけではない。
広島県サミット県民会議とは…
オフシャルサイトより↓
広島サミット県民会議は、広島県、広島市や経済・交通・医療など様々な分野の関係団体で構成する官民一体の組織です。
2023年5月のG7広島サミット(主要国首脳会議)には、世界の政治・経済をリードする主要国の首脳や政府関係者、国内外メディアなど多くの方が広島を訪れます。私たち広島サミット県民会議は、G7サミットの開催を通じて「広島に来てよかった」と思っていただけるよう、また、参加者等をお迎えする市民、県民の皆様にもこの機会に多くの方々に広島の良さを知っていただくことを通じて「広島で開催されてよかった」と思っていただけるよう、サミットに関わる全ての人々に喜んでいただけるような広島サミットの開催を目指します。
そのために「開催支援」「おもてなし」「平和の発信」「広島の魅力発信」「ポストサミットを見据えた若者の参画」の5つの柱に基づき、全県的な取組を展開します。
広島サミットの成功に向けて全県を挙げて取り組んでいきます。
ひろスポ!取材班では大型連休以降、広島の街の表情を紹介してきた。↓
ウクライナとプーチン、台湾と習近平、第3次世界大戦回避へ…G7広島サミットで我々は何ができるのか…大型連休中と連休明けの市街地を歩く | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2023年5月9日掲載)
第3次世界大戦回避へ…G7広島サミットで我々は何ができるのか…大型連休中の広島市街地を歩く | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2023年5月5日掲載)
今回も5月15日に宇品島(南区元宇品)から広島市内を”縦走”などしたら、いろいろなものが見えてきた。
今回のサミットではロシアのウクライナ侵攻問題や台湾を取り込もうとする中国の覇権主義拡大が大きな争点になるが、それは湯崎知事の言う「平和による繁栄」とは真逆のものである。
ウクライナでは日常とミサイルや殺りくや壊滅都市や貧困や憎悪や絶望が完全に重なり合っている。
それがどういうことなか、実はサミット前の広島でも想像力を膨らませば見えてくるものがある。
普通に目の前を走っているレンタカーに警察関係者が乗っていたり、頭上を舞うヘリの所属先が他県のものであったり、地上とそのヘリが連携していたり、私服警官が人々の中に紛れていたり…
かつての軍都広島では”そういう風景”も当り前だったはずだ。仮にまた広島にとって「有事」が身近になれば、民間と軍の車両が、例えば平和大通りをいっしょに走行することになる。
そんな風景は決して絵空事ではない。
ほんの2カ月前(3月16日)、沖縄県の石垣島に陸上自衛隊の新たな部隊となる「石垣駐屯地」が開設され、軍用車両が一般道を通行するようになった。近い将来にはそこから敵地攻撃のスタンドオフミサイルが発射される可能性はゼロではない。中国・習近平の本気度を慮ればそうした措置なしに日本という国を守れないところまで来ている、ということになる。
広島県サミット県民会議では「広島の魅力発進」も掲げているが、この厳し過ぎる世界情勢を俯瞰した場合、そんなことを言ってる場合じゃないのではないだろうか?
もちろん各国首脳や関係者が広島を知り、より理解して今後の交流や発展につながることは大いに期待されているところではあるのだが…(ひろスポ!取材班&田辺一球)
5月15日広島市を走る…↓
午前8時前、宇品島入り口付近の様子。警官はいたが、まだ閉鎖前。午後3時にはこの場所(宇品島につながる南区宇品海岸の市道)から画像で言うと右奥に伸び縮みするバリケードが出されて島には自由に出入りできなくなった。「検問所」での個別チェックには金属探知など時間を要する。3レーンあってもすぐに長い車列ができた。平時とはまったく違う風景から、我々は想像力を働かせる必要があるだろう。
島内から見たバリケードや検問所の実施前の様子、この市道の画像奥側で規制が行われている
かつては軍事基地だった広島港、日清戦争を皮切りに”ここ”から兵隊や戦闘物資が運び出された
島内に入り、市道を右に取って広島港に続いて軍都広島の歴史と広島サッカーの歴史を重ねてきた似島に”あいさつ”する…
共同通信が5月13日に、大事なことを配信をしている↓
サミット会場は出兵拠点 広島・宇品、大陸や南方へ(共同通信) – Yahoo!ニュース
市道をそのまま進むと広島市立宇品中学校(昭和22年創立)のところで通行止め。この付近で警官と地元住民が立ち話をしていた。この通行止めはすでに4月末より実施されているようで島内住民からは「散歩もできん」の声があがった
午前8時過ぎ、グランドプリンスホテル広島(画像奥)に続く市道の警官の数が尋常じゃない…完全に日常と非日常が重なっている
この画像の先、ホテル前で「ここで車の向きを変えてくださいねー」とUターンを警察にていねいに命じられて引き返す
この画像は下記画像のロング
上空も非日常、画像は広島県警がノーコメントとしたおそらく警備のための設備などを搭載した気球。9日から確認されている。
宇品島を”脱出”して島を遠くから確認できる宇品波止場公園(宇品海岸3丁目)に移動、そこから気球を撮影する
謎の気球(画像右端茶色い建物上部)とグランドプリンスホテル広島(同左端)の位置関係が分かる
宇品波止場公園に停泊中の海上保安庁の巡視船と警官のいる風景
宇品地区から広島平和記念公園へ向かうため、市道を北上すると目の前に山形ナンバーのレンタカー。しかしその前には山形ナンバーの警察車両…
的場電停そば、荒神橋南西位置にあるカフェ店内から撮影、高層マンションのあるJR広島駅方面から荒神橋を渡ってくる警察車両が確認できる、午前9時過ぎ撮影、その後、午後2時45分ごろ広島市南区の稲荷町電停付近で警察車両と路面電車と車の接触事故が発生、”また”市民が足止めを食らった。県外からの警察関係者にとって路面電車は不慣れのはず…
午前10時前、的場町方面から平和大通りを西進、画像は大阪府警の警官、朝日を浴びてリラックスした感じで歩いていた
午前10時、広島平和記念公園到着、G7花文字の花の付け替え作業が行われていた
花文字の向こう平和記念資料館の下に大勢の人影が…
平和記念資料館の建物の下に集結していたのは私服警官、朝のミーティング中、この恰好では街中にいても市民は気付かない
このあと広島市南区のJR天神川駅へ。駅改札口で、持ち主不明のキャリーケースが見つかり、JR職員から110番通報。午前11時15分ごろからJR山陽線の西条駅から広島駅、呉線の広駅から広島駅、可部線の広島駅から横川駅間で運転見合わせとなり、午後0時15分、運転を再開。
天神川駅改札を調べる警官
この画像は午後5時ごろ、新サッカースタジアム建設現場を望む本川西側河岸岸緑地で、サミット警備について訊ねる市民に対応する兵庫県警の警官、そして上空には兵庫県警のヘリ…