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2023年08月23日
編集部

107年ぶり日本一の慶応は地方大会参加校が激減する中にあって「高校野球の新しい姿」、その慶応と同点のままタイブレークに突入した広陵もやはり強かった

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画像は広陵の高尾響、2回戦の慶応戦で同じく2年生エースの小宅雅己と投げ合った

 

 

第105回全国高校野球選手権記念大会最終日(8月23日)決勝

慶  応(神奈川)210 050 000・8
仙台育英(宮 城)011 000 100・2

 

“外野”からの一所見として、慶応の「世紀を超えた107年ぶり夏制覇」をひろスポ!としても記録に止めておきたいので筆を執る。

 

 

広陵ナインは、やはり胸を張っていいのではないか?ひろスポ!では以下の記事で大会10日目の2回戦、広陵と慶応の好勝負を「これぞ高校野球の醍醐味…というハイクオリティな2時間58分」と称した。

 

ひろスポ!関連記事↓
(加筆済)広陵vs慶応はこれぞ高校野球の醍醐味…というハイクオリティな2時間58分に…第105回全国高校野球選手権記念大会第10日 | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)

 

 

そして改めて思うのである。広陵はやはり強かった。また152球熱投で慶応打線にひとりで向かっていった高尾響(2年)も、やはり卓越した右腕だと…

 

 

決勝は初回、先攻め慶応の一番打者・丸太湊斗(3年)の一振りでその流れが生まれた。105回を数える大会史上初となる決勝先頭打者アーチ。さらに二死から広陵戦5打点の四番・延末藍太が8球粘って四球を選び、そこからもう1点追加した。

 

 

3対2、1点リードで迎えた五回、慶応は打線もつながり一挙5点を奪った。この回、二番手で仙台育英のマウンドに上がったのはプロ注目の右腕、高橋煌稀。球速では高尾響の上を行く。しかし先頭の延末藍太に強い当たりの二塁内野安打を許して、リズムに乗れないまま失点した。

 

上記、ひろスポ!記事内では、高尾響が初回、先頭、丸太湊斗へ与えた四球に対して“ダメ出し”、がなされている。だが、それは高尾響がマウンド上で嗅ぎ取った危険信号であって、まともに勝負したら柵越えされていたかもしれない…慶応とはそういうチームなのだろう。“外野”から見ただけでは分からないことがたくさんある。

 

ただ、勝利監督インタビューや大村昊澄(そらと)主将(3年)のインタビューの内容から、慶応ナインと関係者らの日本一にかけるその思い、その半端ない熱量は十分に伝わってきた。

 

「うちが優勝することで、高校野球の新たな可能性とか多様性とか、そういったものを何か示せればいいなと思って、日本一目指して、常識を覆すという目的に向かってがんばってきたので、何かこううちの優勝から新しいものが生まれてくるってことがあるのであれば、それはほんとに嬉しく思いますし、うちの優勝だけではなくて高校野球の新しい姿につがなるようなこの勝利だったんじゃないかと思います」(森林貴彦監督)

 

 

「ずっと日本一とか、高校野球の常識を変えたいとか、散々大きなことを言ってきて、まあ笑われることもあって、いろいろ言われることもあったんですけど、それに耐えてそういう人を見返して、自分たちが絶対日本一になってやるんだという強い思いで今までがんばってきたので、そういう辛い思いが全部報われたなという瞬間でした」(大村昊澄主将)

 

 

大正、昭和、平成、そして令和。あるいは戦前、戦後、そして次なる混迷の時代へとこの日本が移りゆく中で、若い力の全てを投げる1球、打つ1球、守る1球に注ぐ、とどういうことが起こるのか?

 

 

夏の甲子園、地方大会への参加校は第84、85回大会で過去最高の4163校を記録して以来減少が続く。今夏の鳥取県代表は鳥取商だったが県予選参加は23チーム。10チーム台まで減るのも時間の問題で、森林貴彦監督の言う「高校野球の新しい姿」を模索しないでいると、先細りとなることは誰の目にも明らかだ。

 

 

幸いなことにはこの物語には続きがある。高校野球の神様がいたならば、今一度、慶応の2年生エース小宅雅己と高尾響の投げ合いをお膳立てしてくれるだろう。

 

 

甲子園を目指すことで、人生にとって、子供たちの未来にとってどんな価値が生まれるのか?大会関係者も含めて、それぞれがそれぞれの立場でその答えを探すためのヒントを与えてくれたのが慶応だった。そして広陵もまた100年を優に超える歴史の中で古豪としての存在感を途切れることなく示し続けている。これまでの100年分の蓄積を、100年先の球児たちに伝えるために…(ひろスポ!広島スポーツ100年取材班&田辺一球)

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