画像は広島ドラゴンフライズの福山合宿から、チームの中心には寺嶋良(中央右)
広島ドラゴンフライズの福山合宿は8月29日、トレーニング2日目を終えた。合宿は30日まで。
チームは長らく課題となっている「リバウンド改革」(カイル・ミリングヘッドコーチ)や、フィジカル的に優れる相手と対峙した際にどうやって攻撃を展開していくか?をテーマに連携の確認などを急ぐ。
2022−23シーズンに悲願のチャンピオンシップ進出を果たしたミリング・フライズは新たなシーズンを迎えるにあたり”変革”を迫られている。
「毎シーズン、どのチームも置かれた状況は変化していく。うちで言えば例えば”辻さん”がいた時には彼の特性に応じたプレーができていたが、彼が抜けたことで違うプレーも増えている」(カイル・ミリングヘッドコーチ)
キャプテンシーを如何なく発揮しつつ、ファンとの懸け橋にもなっていた辻直人が群馬クレインサンダーズに移籍したことで、チームは新たなキーマンを必要としている。
自他ともに認めるニューリーダーは”広島移住”から3シーズン目を迎える寺嶋良だろう。
この日、沖縄市の沖縄アリーナではW杯バスケ1次リーグE組の最終戦が開催され世界ランキング36位の日本は同3位、東京五輪銅メダルのオーストラリアに89-109で敗れて順位決定リーグに回った。世界の壁はやはり高い。
寺嶋良は6月の代表チーム第一次強化合宿メンバーに選ばれていた。世界と戦うチャンスを今回は逸したが、広島を活躍の舞台としてさらに大きく成長して世界舞台に近づくことで、チームの勝利を引き寄せるとともに、ファン、ブースターに新たな感動と興奮を提供する熱いシーズンを目指す。
寺嶋良の話
-合宿で練習どうですか?
昨シーズンと外国籍選手が変わらないので、戻ってきて懐かしい気持ちと、成長して帰ってきてくれた気がするので頼もしいと思っています。
しっかりと僕らがやってきたディフェンスをやりながら、新しいオフェンスの仕組みをやっています。オフェンスはちょっとまだ、スイッチディフェンスを想定した場合のオフェンスの動き、コミュニケーションを取りながらのスペーシングの部分など、できない部分もありますので開幕へ向け準備していきたいと思います。(オフェンスでは)オフボールの動きが増えました。スイッチを想定した練習では僕たちも、もっともっと足を動かさなければいけないなと思いました。
リバウンドの部分では昨シーズン途中、(220センチのC)カイ・ソット選手が加わって改善されるのかなと思ったんですけど、やっぱりガードの部分でけっこうリバウンドが取れていなかったのが数字的に表れているので、ガードがもっとリバウンドに絡めるようにしていかないといけない、それで今、オフェンスもディフェンスもリバウンドを取りにいけるように練習中から意識しながらやっています。
選手と長い時間居るのでオフコートでもたくさんコミュニケーションを取りながら関係を築いていけたらいいなと思っています。
-チームの中心選手としては?
リーダーシップの部分で昨シーズン以上にコミュニケーションを取りながら、特にコート内ではチームを引っ張っていけたらいいなと思っています。
チームの明るさとかは辻さんの明るさに救われていた部分があったので、そこは僕ももっと明るく…暗いタイプなんで自分…もっと明るくチームを照らしていきたいなと思っています。
-司令塔としてこだわりたい数字は?
スリーポイントのアテンプト(シュート本数)を増やしたいなと。あとはドライブの回数も。もっと攻める機会を増やしていきたいなと思っています。今も練習中から2番ポジションをやってて、途中で1番(本職であるゲームメイク役のポイントガード)に戻ったりだとか、いろいろやってりんですけど、その分、得点に絡むことが多いのかな?と…
-個人的には例えばどんな体作りなどを?
トレーナーのメニューを新しく変えました。今までは体の動かし方メーンでしたが今回は体を大きく重くしてというのをやっていました。けっこうフィジカル面は強くなったかなと思っていますし、今は練習前にはプラスで去年までの体の動かし方を取り入れてやっているのでさらに今シーズンは昨シーズン以上にキレのある動きができるかなと思っています。
-日本躍進のW杯については?
すごい応援してたんですけど、割合的にはすごい悔しいなと言うかあの舞台に立っていなくて何でテレビの前にいるんだろうという…すごい悔しい気持ちがあるんですけど(フィンラド戦では)チームが勝って本当に良かったなと思います。(次回代表戦メンバーに)選ばれるようがんばります。