画像は小園海斗
日本ハム-広島オープン戦(3月12日、エスコンフィールド北海道)
「末包さんが、もう掴んだと言っていました」(2023年9月2日、マツダスタジアムでの中日戦のあと)
「開幕投手は塹江、登録名をゴリエに変える」(2月13日、宮崎・日南キャンプ打ち上げのあと)
新井監督は“もうひと息”で一皮剥けそうな選手がいると、番記者らにこうしたメッセージを送ってきた。選手時代の“おもしろ”は、監督になっても変わらなかった。
ひろスポ!も負けてはいられない。
3月1日に以下の記事をアップした。
侍Jに名を連ねる5人のC侍、倉敷での楽天戦揃い踏み…その2、一発海斗(いっぱつかいとう)井端弘和監督、また打ちましたよー! | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
倉敷マスカットスタジアムであった楽天戦で、惚れ惚れするようなスイングを披露!ライトスタンドへ持って行った。
それで言うなら、この日のヘッドラインは“4発海斗”。4安打のうち3度、得点に絡み、5打席目も敵失で出塁した。
ひろスポ!は2月23日にアップした以下の記事の中で小園海斗を次のように紹介している。
新井監督の意図は?立浪ドラゴンズ相手に10対0オープン戦快勝発進のカープ、ひろスポ!だけ?が語る野球の真面目な話 | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
<打つ方ではスタメン一番出場でいきなりライトフェン直二塁打の田中広輔。さらには4の2、3打点の小園海斗。ふたりはキャンプでの打撃練習の成果がそのまま実戦打撃にも表れている。>
<3の2、2打点の坂倉のそうだ。一番の田中広輔は別にしても二番・田村俊介、三番・小園海斗、四番にジェイク・シャイナーを挟んで五番・坂倉将吾。西川龍馬の抜けた打線にあって、左がうまくつながっている。ちなみにこの試合14安打のうち11安打が左打者だった。>
小園海斗はこれでオープン戦6試合にスタメン出場。そのうち5試合で三番、五番が一度。特に9日と10日にマツダスタジアムであった中日戦では、根尾昂と大野雄大が先発でも三番に固定された。昨季、一番多く打ったのも三番だ。
それにしても、ほんと、キャンプでやってきたことが、そのまま実戦打撃の中でも表現されている。端的に言うなら“軸”がブレない。相手は誰でもいいようだ。この試合でもヒットの出た4打席のうち3打席は左腕の山崎福也から。
初回は二死無走者から初球の真っ直ぐストライクを見て、2球目真っすぐを、三遊間へ、フリー打撃のようにきれいに弾き返した。
三回は先頭で変化球空振りのあとの2球目真っすぐを、モノの見事にライト線へ。強烈な当たりと足で三塁打にしたあとは、先制のホームを踏んだ。
四回には二死無走者から初球のカーブをセンター右に落として、すかさず二盗。トータルでは8安打された、推定年俸2億円左腕が引き攣ったようになるのも無理はない。
六回、二死一、二塁で回ってきた打席も秀逸な内容だった。3ボールナッシングからストライクとファウルでフルカウント。マウンド上の杉浦稔大もリードする田宮裕涼もホトホト困っていたのではないか?さらにもう1球ファウル、続く7球目のカットボールが食い込んできてもこれもファウル…そして次の真っ直ぐを、教科書通り、ショート頭上に打ち返した。
ただ、この世界は甘くない。新井監督が得意ギャグをかましてこないのがその証拠。シーズンを通して活躍した経験のない23歳の力量は未知数。もしもこの先、相手のマークを乗り越えて、また自分から崩れることもなく、こうした打撃を続けるならば、野球の神様からの“回答”に、タイトル争い参戦のチケットが添えられることになる。
なお、坂倉将吾も4の2で状態は上々、この試合では出番のなかった田中広輔もチームトップクラスの打撃をキープしている。試合は4対4引き分けだった。(ひろスポ!取材班&田辺一球)