明治安田生命J1リーグ第11節(5月17日、エディオンスタジアム広島)
サンフレッチェ広島が前節最下位だったサガン鳥栖に後半42分のオウンゴールで敗れて5連敗となった。
前節、降格圏内にいたベガルタ仙台にアウェーで敗れたばかり。
その時、ひろスポ!では次のように記した。
<何ゆえ、サンフレッチェ広島が首位に立てたのか。答えはカンタン、5試合連続で相手を完封したから、だ。>
<一方、連敗中のスコアは0-1、0-1、0-1、1-2。ここから上位争いと世代交代をどう両立させ、ACLからのフィードバックをどう生かしていくのか?リーグ戦の3分の1を消化したところで、その反発力が試される状況となった。>
だが、相手を完封しても今回は思わぬところから失点した。相手のクロスをクリアしようとしたエミル・サロモンソンの頭をかすめたボールは懸命にジャンプする大迫敬介のさらにその上を越えて行った。
この日の先発は…
GK大迫敬介
DF野上結貴
DF吉野恭平
DF荒木隼人
MF柏好 文
MF川辺 駿
MF松本泰志
MF清水航平
MF柴崎晃誠
MF野津田岳人
FWドウグラス ヴィエイラ
…荒木隼人、松本泰志、清水航平、野津田岳人はベガルタ仙台戦ではサブだったが、その4日前のACL広州恒大戦では先発だった。
4連勝でグループリーグ突破と勢いに乗るACLのスピリットを、4連敗となったJ1でのピッチに融合するとどうなるか?
しかしその答えは、初めて先発を外れたエミル サロモンソンが後半途中でピッチに立ち、終了間際の”決勝ゴール”に絡むという皮肉なものになった。サガン鳥栖のシュートはわずかに3本…
連敗中の得点は1点。勝ち点17のまま動かなくなったサンフレッチェ広島は順位こそ前節と同じ8位だが、もう上位との差は開く一方だ。
5月22日のACLグループリーグ最終節、メルボルン・ビクトリーとのアウェー戦で何をどうすれば、今後のJ1リーグ戦でプラスに働くか?
「いい守備があってのいい攻撃なので、そこの土台は崩したくない。ただ、多くのピンチを迎えていないのに、これだけ勝てない試合が続くのは攻撃に大きな大きな問題があると受け止めている」
城福浩監督のサガン鳥栖戦後のコメントは、禅問答のよう…でもあった。次節、浦和レッズ戦はACL最終節から中3日。時間はない、だが、1点差負けが続くその戦いのどこかに、逆転の構図が潜んでもいる。