J1第16節、サンフレッチェ広島対柏レイソル、観衆1万2673人
梅雨が明け、夏本番を迎えたエディオンスタジアム広島に5度、大きな歓声が響き渡った。1点を追いかける前半22分、前節2ゴールの佐藤寿人が石原からのパスを確実に決めて同点。前半31分には高萩のフリーキックがうまく間をすり抜けてそのままゴールネットに突き刺さった。
後半10分、2-2に追いつかれ、ここ2試合連続で終盤に連続失点した悪夢が蘇りかける。しかしサポーターの声援を受け攻撃の手を緩めない。後半16分、相手のミスからボールをカットして左サイドから駆けあがった柏が角度のないことろから移籍後初ゴール。
これで試合の主導権を奪い返すと後半26分には石原からの折り返しに皆川が倒れ込みながらの右足ボレーシュート。さらに試合終了間際にも森崎浩司が決めて5-2のスコアで6試合ぶりの「勝ち点3」をもぎ取った。
しかしモロさの目立つディフェンスは相変わらず。早い時間にあっさり先制され、2-1と勝ち越して前半を折り返したにもかかわらず後半に入ると自陣ゴール前で相手の思うような攻撃を許しあっさり2点目を失った。
首位を行く浦和はJ1新記録となる7試合連続無失点で2-0と徳島に快勝。2位の鳥栖は0-1で川崎に敗れたが浦和との勝ち点差9は変わらず3連覇の夢を追いかけるにはこのまましばらくは勝ち続けるしかない。
青山を欠く中でボランチには森崎和の相手に柴崎が起用され、ここ数試合動きに精彩を欠く千葉をスタメンから外した3バックは左から水本、塩谷、ファン。攻撃は最大の防御とばかりに攻め続ける夏の陣。そこに守りの確実性も加わるようだと長丁場のJ1リーグで三度、主役の座が回ってくる可能性は十分に残っている。