広島対ヤクルト24 回戦(広島15勝8敗)午後6時、マツダスタジアム、予告先発は、広島・九里(2勝5敗)、ヤクルト・村中(2勝2敗)
昨夜のヤクルト戦(マツダ)で4安打した広島の菊池が試合のなかった中日・大島、昨夜の広島戦で2安打上積みしたヤクルト・山田と184安打で横一線に並んだ。
ただし残り試合はヤクルト5、広島3、中日2。強力打線の一番を打つ山田が有利な立場にいることは間違いない。
菊池は他球団のライバルとの競争と同時に広島の球団記録である189安打越えも視野に入れる。
2004年、球界再編の嵐が吹き荒れたシーズンにセ・リーグ首位打者に上り詰めた赤ゴジラ、嶋重宣の記録まであと5安打に迫っている。
嶋は本格左腕と期待され宮城・東北高校からドラフト2位指名で広島へ入団、しかし5年目には野手に転向し、9年目のシーズンオフにはクビを覚悟するほどの状況だった。
しかし勝負をかけた10年目、推定年俸700万円の背番号55は4月の25試合で45安打も放ち、イッキに勢いに乗ってワンシーズンを駆け抜けた。
一方の菊池は3・4月27試合で30安打、5月24試合で26安打、6月18試合で28安打、7月21試合で28安打、8月26試合で37安打、9月25試合で35安打とコンスタントに安打数を増やしてきた。
そんな記録についても、打撃理論についてもほとんど口にしない菊池は自身の打撃スタイルについて「型がない」とそのひとことだけ。
流してよし、引っ張ってよしの菊池の広角打法。カープOBの前田智徳さんも野村監督も石井琢朗守備・走塁コーチも、そして新井打撃コーチも越えて、その変化自在の忍者打法(守備も当然、忍者)で、いよいよ怪獣王をも越えていくことになりそうだ。