広島市長選出馬を直接、その口で表明したサンフレッチェ広島の小谷野社長は、新加入選手発表記者会見のあと、普段とは違う市政担当記者らに囲まれ次々に名刺を渡される。
サンフレッチェ広島の新加入選手発表記者会見が1月17日、広島市内のホテルであった。この日の地元紙、中国新聞朝刊で「市長選出馬」の報道があったサンフレッチェ広島社長の小谷野薫氏は記者会見の前後で報道陣に囲まれ今回の結論に達した理由やその狙いなどを語った。
出馬の最大の目的は「広島市民球場跡地は街作りの中心になる、そこにスタジアムを建設して設備の複合化を図ることで広島のコンパクトシティーとしての街作りがより推進する」というもの。そのために「市民の声をしっかり聴いていきたい」と話し「選挙への対策などはまだ詰めてはいない」と説明した。
小谷野氏の話をまとめると…
・市長選立候補は個人的なことでクラブ側は無関係、ゆえにクラブ広報に通してもらう話ではない
・広島の活性化へ向けての諸策に今、スピード感がない
・批判はしたくないがサッカースタジアム検討協議会ひとつとって1年半を費やし結論が出ない
・市長選出馬はサッカースタジアムだけの問題ではない、広島の街全体にかかわることがその対象
・若い人たちの声にも動かされ今回の決断に至った
・Jリーグに今後、どう進めるべきか確認するが、Jリーグの試合における実行委員など対外的な仕事などは織田秀和強化部長に”代理”を務めてもらう
…というもの。
最後には「新年度の計画立案やチームスタッフの編成も終わってほっとしているところです」と”自然体”でコメントをまとめ、午後から同じく広島市内で開催される「サポーターカンファレンス」会場へと向かった。