シビアな話し合いのあと、帰り際に出会った知人と談笑する中島社長(右)
様々な形で注目が集まり、来年10月に開幕することが決まっている男子バスケットボールの国内新リーグ参加問題で、その立場が”宙ぶらりん状態”になっている広島ライトニングと、(財)広島県バスケットボール協会が7月13日、広島市中区の広島グリーンアリーナ内で話合いを再開させた。
広島では現在、NBLの広島ドラゴンフライズとターキッシュ エアラインズ bjリーグの広島ライトニングが、NBLとbjリーグを統一してスタートする新リーグを目指して準備を進めている。
しかし、広島ライトニングは苦しい状況にある。
日本バスケットボール協会の大改革を”パワープレー”で進めてきたタスクフォース(特別チーム)は新リーグ参加に向け様々な条件を提示しているが、その中のひとつ「それぞれの県協会による支援文書の提出」に関して広島ドラゴンフライズはクリアしたが、広島ライトニングの方はいまだに提出されていない。
当初、特別チームは6月15日をその提出期限として「1日でも遅れたら受け付けない」としていた。しかしその後は方針を変更。
「広島ライトニングへの広島県バスケットボール協会からの支援文書に関しては期限を延長する」「広島県バスケットボール協会との話し合いを続けるように」との通達が関係者に伝えられた、という。
それからすでに1カ月近くが経過。広島ライトニングでは戦力の確保など10月に初参戦するbjリーグの準備を進めながら、こう着状態とも思える新リーグ参加問題についても”速攻”からのゴールを目指して”残り時間”をニラみながらの交渉を進める。
話し合いを終えた広島ライトニング・中島健太社長の話
詳しいことはまだ言えません。ただ、我々のスタンスは何も変わっていません。ぜひ、いい報告をさせていただきたいのですが…。タスクフォースの方は、無期限で待ってくれるし、ぜひライトニングを統一リーグへという立場です。それは我々にとっては非常に大きな希望だと思っています。今シーズンを成功させることも大きなポイントになるので、そういった意味でも早急に解決しないといけません」
広島ライトニングの新リーグ参加問題の経緯
4月1日 広島ライトニングがターキッシュ エアラインズ bjリーグ参加を決め、広島市内で会見、新リーグ参加条件のひとつにNBL、bjリーグ所属チームであることがのちに示される。
6月2日 特別チームが新リーグ参加を申請した47チームのうち43チームの入会を承認したと発表。4月中に県協会の支援確約を受けた広島ドラゴンフライズは入会承認を受けたが、支援確約のない広島ライトニングは「支援文書提出」を求められ入会承認を受けられず。
6月3日 (財)広島県バスケットボール協会は、広島の市場規模で2チーム共存は非現実的、広島ライトニングは新リーグ参加資格を得たのが遅かったなどの理由で広島ライトニングには支援文書を出さない意向を発表。
6月11日 広島ライトニングはHP上で「不本意ではありますが、日本スポーツ仲裁機構への異議申し立てを行い、公正、中立な立場でのご判断を仰ぎたく思います」と発表。新リーグ参加への支援を拒否した広島県協会の対応を不服とした日本スポーツ仲裁機構(JSAA)への申し立てを行う。
6月18日 広島ライトニングはHP上でJSAAへの申し立て取り下げを発表。理由は特別チームから「広島ライトニングへの広島県バスケットボール協会からの支援文書に関しては期限を延長する」「広島県バスケットボール協会との話し合いを続けるように」との連絡が入ったため。
広島ライトニングHP
hiroshima-probasketball.com/