島根スサノオマジックをついに撃破!B2優勝戦線に敵地で踏み止まった広島ドラゴンフライズ(トップ画像説明)
打倒!島根スサノオマジック。「土日連勝」で初代B1王者へ前進するはずが、同土曜日の初戦を50-72のスコアで落とした広島ドラゴンフライズが日曜日に4000人大入りとなった敵地で底力を見せつけた。
直接対決3連敗、しかも3戦連続得点50点台の負の連鎖を「ハイエナジーなバスケット」(佐古賢一ヘッドコーチ)で断ち切り、76-69で勝利!土曜日には届かなかった「ワンピリ20得点」の壁も第1、第3クォーターで際どくクリアして、たかが半歩なれど歴史の浅いクラブにとっては何万歩にも相当する大きな一歩を踏み出した。
これで島根スサノオマジックとの対戦は終了、6戦2勝4敗となり負け越し2つは残念だが、「広島にはバスケもあるじゃろ」「ワシらも絶対、優勝するけぇのぉ」の合言葉のもと、残り10戦で島根の「マジック」を上回る奇跡は起こるのか…?
なお、島根スサノオマジックの連勝は3でストップ。この先、リズムを崩す可能性も見え隠れする。それでも42勝8敗、勝率8割4分で地区優勝マジック、プレーオフ進出マジックとも7とまだまだその優位性は揺るがない。
広島ドラゴンフライズはそこまで3差の39勝11敗、勝率7割8分で”単独”2位を死守。この日、愛媛オレンジバイキングス に足元をすくわれた 熊本ヴォルターズは38勝12敗となって1差が開いた。
手前に「朱色」が見えるが、スタンドはほぼ青一色…
ここまで来れば「エナジー」の優った方が勝つ!ゲームは立ち上がりから広島ドラゴンフライズペース。冷静に、かつ熱く燃え盛る鵤誠司が3P、ミドルシュートを決めうまくリードする展開へ。相手も高畠佳介のタフショット、ウェイン・マーシャルのインサイドからの得点などで応戦してくる。互いに一歩も譲らない時間帯が続く。それでもコナー・ラマート、アジーズ・エンダイが気迫のリバウンドで流れを渡さない。そして坂田央の3P。
一度も後手に回ることなくて21−16とリードを保って第2クォーターに入ると、今度はダニエル・ディロンのスティールからアジーズ・エンダイがダンク!敵地での戦いに勝つには相手を圧倒するだけの勢いが欠かせない。
オフィシャルタイムアウトを挟んで反撃に転じようとする島根スサノオマジックに対して、北川弘がスティールから電光石火のファストブレイクを決め、ここで島根スサノオマジックはまたタイムアウト。ベンチワーク、その駆け引きでもきょうこそは相手を上回るしかない。コナー・ラマートの鮮やかな3Pが決まって前半は39−31…
第3クォーター、さらに激しいディフェンスでプレッシャーをかけてくる島根スサノオマジックだったが、これまで散々やられてきただけに同じ轍はもう踏まない。39−37と2点差まで迫られる中でも守備からリズムを作って朝山正悟、コナー・ラマート、田中成也が次々に3Pを沈めていく。
そして59−50、9点リードで最終クォーターに突入。猛スパートをかけてくる島根スサノオマジックの攻めを跳ね返し、リードは二桁11点。ところが、タイムアウトのあとの相手の攻撃に対応しきれず、6連続ポイントを奪われ、いよいよ最後の踏ん張りどころ…。
最後に勝利を引き寄せたものやはり3Pシュート。田中成也、北川弘。クラブ発足以来、ずっと夢を追いかけてきた面々にとっては、まさに”腕の見せ所”。残り2分のせめぎ合いも制した広島ドラゴンフライズは、一度もリードを許すことなく頂上決戦、最終クォーターを走り切った。
B.LEAGUE B2 第25節
広島ドラゴンフライズ76-69島根スサノオマジック
1Q:21-16
2Q:18-15
3Q:20-19
4Q:17-19
今シーズン成績:39勝11敗
会場:松江市総合体育館
入場者数:4011人
【スターター】
広島:#2朝山正悟、#5山田大治、#18鵤誠司、#21コナー・ラマート、#24田中成也
島根:#3呉屋貴教、#5山本エドワード、#31高畠佳介、#44栗野譲、#50ウェイン・マーシャル
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【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
#11北川弘15点
#21コナー・ラマート 14点
#18鵤誠司12点
#24田中成也12点
◆リバウンド
#21コナー・ラマート 11リバウンド
#0アジーズ・エンダイ 6リバウンド
#12ダニエル・ディロン5リバウンド
#24田中成也5リバウンド
◆アシスト
#21コナー・ラマート5アシスト
島根スサノオマジック
◆得点
#5山本エドワード15点
#55横尾達泰14点
#50ウェイン・マーシャル12点
◆リバウンド
#50ウェイン・マーシャル8リバウンド
#00ジョシュ・デービス6リバウンド
広島ドラゴンフライズ・佐古賢一HC
今日は昨日とは打って変わって我々にエナジーがある入りをして、全体的には弛む時間のない緊迫したゲームでこちらの3Pを決めていくことができた。お互いにトランジションを出したい中で、なかなか出せず、広島は北川、鵤、田中が良いタイミングでシュートを決めてくれた。
今日これだけハイエナジーなバスケットが出来ただけに昨日の敗戦がもったいない。今日は選手の自主性にまかせて昨日と全く同じ戦術、スタイルで挑んだ中で、選手個々が気を引き締めて「できるんだったらやろう」という意識で戦ってくれた。選手たちの良い自信になったのではないか。残りゲームで昨日のようなエナジーの不足したゲームをやらず、しっかり引き締めて戦っていきたい。
広島ドラゴンフライズ・北川弘
僕らにとってライバルとして意識している島根に昨日ひどい負け方をして、どうやって今日戦うかを色々と考えて、フォーカスして臨んだ。最後の最後までなんとかガードとしてゲームを作りながら勝てたのは嬉しい。このAWAYの大声援の中でもメンタル負けせずに、ドンドン前に出てプレッシャーをかけていく広島のスタイルで戦えたことが勝利の要因だと思う。一人一人のコミュニケーションをしっかりと取っていくことで昨日の反省を一つずつ解いていった結果が今日の勝利に繋がった。
広島ドラゴンフライズ・田中成也
昨日完敗して、正直、今日どうやったら勝てるのか答えを見出だせないまま臨んだ。それでも昨日の夜に若手で一緒にご飯を食べながら話をして、どれだけ若手がエナジーを出せるのかという部分にフォーカスをしていたので、それをゲームを通じてやりきれたのが勝利に繋がったと思う。
ここ1ヶ月半スランプのような状態に陥っていて、自分でもどうやってプレイしたらいいのか悩んだが、リバウンドやディフェンスなどの出来る部分でエナジーを出して、自分のリズムをそこから作ることで今日はシュートの面でいい結果に繋がった。まだまだ強敵との対戦が続くので、チャレンジャーとして戦っていきたい。
島根スサノオマジック・勝久マイケルHC
今日は出だし広島が素晴らしいエナジーでプレイをした。広島のプレーオフレベルのインテンシティの前に、ほぼ全てのルーズボールで負け、19のオフェンスリバウンドを与えたことなどが敗因だと思う。強豪相手に2連勝する強さが必要なので、色んな意味で今日から学んで成長したい。2日間本当に多くのブースターに来てもらえて嬉しかった。今日はがっかりさせる結果になってしまったが、ブースターの応援があれば絶対に気持ちでは負けないし、ファイトして戦っていける。