見事、ホームで”トリプルサクセス”をつかみとったサンフレッチェ広島の森保一監督、その原動力は手堅い采配だが、11月24日に出演した夕方ローカルNHKニュース生放送ではまさか…のパワープレーに出た。
サンフレッチェ広島の第2ステージ優勝などの振り返りと、チャンピオンシップに向けての意気込みを語る中、あるタイミングでこう切り出した。
「(最終戦当日、早朝からスタジアム周辺に車が殺到するなど)アクセスがうまくいかなくて試合開始に間に合わないかもしれないのに、それを覚悟で来てくださった。コアな方は分かると思いますが、なかなかサッカーを観戦されない方には(エディオンスタジアム広島は)少し臨場感が物足りないかもしれません」
いろいろと質問していたアナウンサーもこの時ばかりは聞き役に回り、森保監督はさらに話を続けた。
「我々が結果を出していく中でその先に、市内にサッカー場だけでなく街づくりの未来にも繋がっていくスタジアムを造れば経済効果もあるし、市民の方が365日気軽に利用できて、サッカー好きな方、そうでない方も楽しめる。そんなスタジアムが将来できたらいいと思います」
森保監督は優勝会見の場でも「広島の新スタジアム問題」に最も時間を割いた。しかし、その様子を報じたメディアはあまりいないのではないか?(ひろスポ!では今後、すべてアップする予定)
気の休まる間もない監督業。チャンピオンシップの大一番を控えながら、練習オフの日の夕方に地元放送局を訪ねて新サッカースタジアムの必要性を市民県民に説く…。
広島の民放各局では”諸事情”によりなかなか扱わない新サッカースタジアムに関する話題にカウンター攻撃”するNHKのフィールドで指揮官自らからが豪快な”一撃”!さすがはJ1最強!、などと言っている場合ではない。裏を返せばそれだけ、広島における新サッカースタジアムが内包する問題は根が深い、ということになる。
新サッカースタジアム取材班