文字通り「砂を噛むような」このスタジアムウォーズの舞台に、”民”の力の結集により”人々の笑顔の花咲く平和の時”は訪れるのか…(注・画像は惑星写真ではなく旧広島市民球場跡地)
3月3日に久保允誉会長が旧広島市民球場跡地へ建設する独自のサッカースタジアム案を発表して以来、多くの賛同がひろスポ!やサンフレッチェ広島のホームページ、久保会長のもとに寄せられている。
一方で松井市長、湯崎知事、商議所の深山会頭で構成する3者会談は昨年7月の時点で「広島みなと公園優位」の姿勢を崩しておらず、そのまま3月末にも「決定」に持ち込み、山積する課題は「決定」後に話し合う形にもっていく手はずでいる。
17日に広島市内では松井市長を応援する財界関係者100人程度が集まったがその席で松井市長は久保会長について痛烈に批判、さらには「一部を切り取って報道する」とその矛先をメディアにも向け、サッカースタジアム検討の関係資料も配布して広島みなと公園の優位性を訴えている。久保会長の案については聞く耳を持たない、という姿勢に映る。
この様子を見ていた参加者の間からは「広島を誇りに思う気持ちを自分としては大切にしたい」という声があがっていた。「宇品ありき」で躍起になっているその姿に「広島の誇り」は感じられないのだろう。
こうした動きと対局にあるサンフレッチェ広島は3月18日、メディアに向け次のような「広報文書」を発表した。
当社サッカースタジアム建設プランにかかる関係者との協議状況について
株式会社サンフレッチェ広島(以下「当社」)は、本年3月3日、将来的にサッカーJ1・サンフレッチェ広島のホームグラウンドとしても活用させていただくことを視野に、
広島市中区の旧広島市民球場跡地を建設候補地とする
「Hiroshima Peace Memorial Stadium」(仮)建設プラン(以下「本プラン」)を発表いたしました。
その後、本プランに対しては、広島県知事および広島市長から、広島県・広島市・広島商工会議所で進めるサッカースタジアム建設に関する検証作業に関して「(当社の)誤解がある」、あるいは「(検証作業は)サンフレッチェの意見を十分踏まえたもの」といった発言がありました。
こうした広島県知事および広島市長からの発言は、昨年初に終了した官民サッカースタジアム検討協議会(以下「協議会」)における議論の枠組みを踏襲されたものと思われます。
しかしながら、当社が本プランを検討することといたしましたのは、当社も参加いたしました協議会における議論が、サッカースタジアムの利用者の視点を欠いた、公正・公平とはいえないものだったという認識が背景となっております。
たとえば、一部委員から「サッカースタジアムを新設したとしても、平均観客動員数が20,000人を超えることは見込めない中、30,000人収容のスタジアムを作ると、広島県と広島市の財政負担増につながる」との懸念が表明されましたが、協議会の最終報告書には記載されませんでした。
また、サッカースタジアムの建設に必要な資金の調達に関しては、当社から募金やふるさと納税の活用やクラウドファンディングの活用といった可能性に言及いたしましたが、
これも最終報告書には記載されませんでした。
こうした背景のもと、当社は新たにクラブの監督や選手または全国から寄せられた
サポーターの皆様からのご意見も踏まえながら検討を進め、行政からの補助金に頼ることなく、民間の力でスタジアムを作る本プランを策定いたしました。
本プランにつきましては特設ホームページ
(www.sanfrecce.co.jp/peace_stadium/)に掲載しておりますが、3月3日以降本日までに、多くの広島県民、広島市民、サッカーファン、サポーターを始め、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)や他の当社スポンサー企業からも多くの賛同をいただいております。
また、この間、当社にも広島県・広島市・広島商工会議所との協議の状況についてのお問い合わせを数多くいただいておりますので、下記の通り、お知らせいたします。
3月3日(木)本プランを発表いたしました。
3月8日(火)広島県・広島市・広島商工会議所から構成されるサッカースタジアム実務者検証作業部会(以下、「作業部会」)より、本プランに関するご質問および協議会最終報告書に対する当社の見解を求める書面(以下「3月8日付け書簡」)を受領いたしました。
3月10日(木)当社は作業部会宛に、今後のサッカースタジアム建設に向けた議論と作業の具体的な進め方と、3月8日付け書簡に対する回答をご提出した場合、それが広島県・広島市・広島商工会議所の判断にどのように活かされるのかについて確認を求める書簡(以下「3月10日付け書簡」)をお送りしました。
3月15日(火)広島県・広島市・広島商工会議所に対し書簡(以下「3月15日付け書簡」)を発送し、サッカースタジアム建設推進にあたって各関係者の声を代弁すべき責任ある立場の者、すなわち湯崎広島県知事・松井広島市長・深山広島商工会議所会頭と当社代表取締役会長・久保允誉との四者会談(以下「四者会談」)の開催を要請いたしました。
3月16日(水)3月10日付け書簡に対する回答書が広島県知事、広島市長、広島商工会議所会頭名で、届きましたが、その内容はこれまでの協議会における検討経緯の正当性が記載されたものでしかなく、当社が確認をお願いした内容に答えるものではありませんでした。また協議会での検討の枠組みを前提とした当社との現場レベルでの折衝を要請されました。
これらの経緯を経て、当社は現在、広島県・広島市・広島商工会議所は、今月中にスタジアムの建設候補地に関する結論を出すという姿勢に拘られるばかりで、スタジアム利用者の視点も考慮したサッカースタジアムの在り方について議論を深めていきたいという本プランにかかる当社の真意をご理解いただけるものとは到底思えず、広島県・広島市・広島商工会議所が呼びかけられている当社を含めた実務者協議を行う意味はないものと考えております。
他方で、当社はサッカースタジアム建設にかかる関係者すべてに対する説明責任を果たしていくには、四者会談の開催こそが望ましいとの考えであることは変わっておらず、当社は、引き続き、四者会談の早急な実現に向けて努力を続けて参ります。
四者会談が実現した場合、広島県・広島市・広島商工会議所がサッカースタジアムの建設候補地として広島みなと公園が優位とお考えであるならば、当社は旧広島市民球場跡地ではサッカースタジアムを建設するにふさわしくないとお考えの具体的な理由もお伺いしたく、また、サッカースタジアム建設にかかる関係者への説明責任を忠実に果たす観点から、当社は会談の内容をすべて報道機関に公開すべきとも考えております。
なお、当社は3月8日付け書簡で協議会最終報告書に対する当社の見解を求められた部分については、3月16日付けで広島県知事、広島市長、広島商工会議所会頭宛で回答書を送付いたしております。
以上
ひろスポ!では広島におけるサッカースタジアム問題を1月末の時点で「スタジアムウォーズ」と称した。無論「正義」とされる同盟軍は”民”たちが中心の大きな武器を持たない人々…。しかし、再び「デモ行進開催」のうわさも聞こえてくる。
広島の未来はどうあるべきか?をかけた戦い、当面は1者で3者と対峙する4者会談が注目されるが、3者側はなぜか逃げ腰。カギを握るはずのサッカースタジアム検討協議会、議事録も公開されぬまま、また週末を迎える…。
1月24日ひろスポ!記事
広島でスタジアム・ウォーズ勃発か、旧広島市民球場跡地へのスタジアム建設めざし同盟軍!?2月14日にデモ行進
hirospo.com/pickup/25744.html
広島新サッカースタジアム取材班