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2016年05月14日
編集部

サンフレ攻勢で松井市長、湯崎知事らますます態度硬直化のサッカースタジアム問題、久保允誉会長会見を新聞各紙はどう報じたか?

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旧広島市民球場跡地 読売
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広島のサッカースタジアム問題に関する見出しとしては最も適切!?と思われる読売新聞記事。サンフレッチェ広島側と市・県側の「相互不信」の要因を掘り下げてこそ、マスメディア…なのだが…

 

旧広島市民球場跡地への新サッカースタジアム建設を希望するサンフレッチェ広島とサンフレッチェ広島の久保允誉会長が5月13日、広島市中区で開いた会見について新聞各紙はそれぞれ次のように報じた。

毎日新聞26面
見出し「トップ会談を要請」「サンフレ独自案詳細を発表」
記事要旨
久保会長は「出すものはすべて出した」。市長、知事、広島商工会議所会頭と久保会長のトップ会談を要請。独自案は2万6000規模で整備費140億円。隣接の広島市青少年センターを移動して本川側にも出入り口を設置。イベント利用などで年間100万人動員。新スタジアムは広島市に寄付。

「望まれればサンフレが指定管理者となりスタジアムの収益に責任を持つ」と久保会長。松井市長、湯崎知事は青少年センターの移転、整備費や年間利用者の想定など具体性に欠けるとし、改めて作業部会と久保会長の話し合いをした上でのトップ会談の意向を示す。トップ会談を求めるサンフレと事務レベルの話合いを優先させたい松井市長らの対立が続く。

朝日新聞23面
見出し「サッカー以外年100日」「サンフレ新スタジアム詳細発表」
記事要旨で毎日新聞報道以外の内容
スタジアム建設にあたり、広島県立体育館併設の武道場(ひろスポ!補足、旧広島市民球場ライトスタンド北側地階)、広島商工会議所の移転の必要なし。(ひろスポ!補足建設費アップの主原因となる地面の)掘り込みなしでも屋根を平にすることで高さを抑え周辺の景観にマッチ。

指定管理者になった場合を想定しう年間100日以上をサッカー以外のイベントに活用。コンサート、(ひろスポ!補足、原爆ドームで被爆前に行われていたのと同じ)物産展示などで年間100万人超の来場者を見込む。久保会長は県・市などが広島みなと公園を優位として、建設地の論議が進んでいないと指摘。市長、知事の見解も併記。

日本経済新聞39面
見出し「旧球場跡にサッカー場構想」「建設後「広島市に寄付」」「サンフレッチェ会長」「知事らと4者会談要望」
記事要旨で毎日、朝日以外の内容
行政から求められているスタジアム実現可能性についての「確認事項」への回答内容公表。久保会長は「トップが方針を決めないと物事は前に進まない」と主張。トップ会談を5月下旬から6月までに開いて欲しいと要望。

ピッチの芝を考慮し、少年サッカー教室ほかサッカー関連イベントを年間最大80日。音楽イベント、県民・市民アスリート基地としての機能などで年間100万人を超える集客。

カープがマツダスタジアムに移転した際には行政と球団に十分な意思疎通があったのに、新サッカースタジアム問題では主たる事業者のサンフレッチェ広島の声が聞いてもらえないのは理解できない、と主張。市長らとの公開討論後の住民投票希望。広島みなと公園での建設が決まった場合には「責任を取りたい」と言い、サンフレッチェ広島会長としての進退にも言及。市長、知事の見解も併記。

読売新聞31面
見出し「新サッカー場遠いゴール」「相互不信解消できず」「サンフレ、旧市民球場案詳細発表」「県など3者、みなと公園案が優位」
記事要旨で毎日、朝日、日経以外の内容
相互に事前のやりとりはなく、相互不信は解消しないまま。このままスタジアム計画が漂流すれば市中心部活性化策たなざらしで地域停滞も…。4者による公開トップ会談を求める久保会長と事務方による事前協議を求める3者で折り合いつかず。久保会長はこの会見により「いよいよ4者が会談のテーブルにつく準備ができた」と胸を張った。一方の3者はスタジアムの収容人数を3万としている理由を挙げ、譲らない姿勢。市長、知事の見解も併記。

13日にエディオンスタジアム広島で開催されたJリーグ、柏レイソル戦で松井市長、湯崎知事がキックインイベントに参加。スタンドに「サッカースタジアムは市民球場跡地」と書いた横断幕が掲げられた。

中国新聞27面中国総合面
見出し「サッカー場建設案論点整理」「立地めぐり平行線」「サンフレ案跡地で2万6000人規模」「作業部会案3万人前提みなと公園」
記事要旨 久保会長の案は作業部会の跡地案より規模を4000人少なく設定し、整備費も約120億円安く見積もる。一方、3者は3万人規模での整備を前提に、広島みなと公園を「優位」と位置付ける。

3者はサッカースタジアム検討協議会の報告書に従い、3万人を想定。敷地が狭く、原爆ドームそばで高さ制限のある旧広島市民球場跡地では地下へ掘り込む必要があるという。サンフレッチェ広島は3万人を超えたのは昨季2試合だけで、日本サッカー協会から新設2万から4万のクラス1なら国際大会誘致可能の返答を受けたとする。事業主体は大きな焦点だが、3者もサンフレッチェ広島も明言せず。

作業部会が発表した広島みなと公園、旧広島市民球場跡地それぞれのスタジアム建設案と久保会長案の「規模」「整備費」「広さ」「土地所有者」「その他

中国新聞34面社会面
見出し「広島サッカー場」「球場跡地改めて強調」「久保氏会見」「完成後市へ寄付」「具体性なく説明不足」「冷静に誠実に協議を」「県・市・商議所・検討協受け止め」
記事要旨で他の新聞各紙と重ならない内容
サンフレッチェ広島案は140億円の事業費について県、市に費用負担を求めない。国有地への整備について「土地使用料は応分の負担をする」と述べるにとどめた。3月の会見では「使わない」としていた広島みなと公園への建設が決まった場合には「さまざまなところと協議したい」と述べた。

松井市長、湯崎知事の反応に加え、広島商工会議所の深山会頭、広島県サッカー協会の小城会長、広島県体育協会の加藤会長、サッカースタジアム検討協議委員の広島大学大学院・塚井誠人准教授、同協議会副会長で広島市スポーツ協会の山根会長のコメントも伝えた。

広島新サッカースタジアム取材班

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