20メートルスプリントスタート前の坂田央選手
広島ドラゴンフライズは今秋、開幕するB.LEAGUE・B2に参戦する。開幕戦は9月24日(土)。相手は愛媛オレンジバイキングス(愛媛県伊予市市民体育館)。
B1、B2、B3の「階層分け」でB2に振り分けられた広島ドラゴンフライズはBリーグ元年となるこの秋からの2016-17シーズンで、一気呵成にB1昇格、というシナリオを思い描いている。B2からB1へは、年間優勝クラブおよび準優勝クラブが自動昇格、3位クラブにはB1リーグ下位3位クラブとの入れ替え戦が用意されている。
6月16日「B2開幕の9月24日まで100日」となりカウントダウン開始!(B1は9月22日開幕)。翌25日と26日、広島ドラゴンフライズは”激戦B2”を勝ち抜くための最初のステップとして、広島市南区内でフィジカルチェックとフィールドテストを行った。
チームのメディカル面及びフィジカル面を全面的にサポートしている、医療法人社団 飛翔会の高橋大輔さんと森田憲吾さんが測定を担当した。
個々の身体能力をチーム全体でチェックして細かな数値を把握するのは昨年のこの時期に続いて2度目。チーム構成が2015-16シーズンと異なることもあり、選手ひとりひとりがそれぞれの特性などを理解するとともに、今後のトレーニングへの取り組み方を工夫し、故障に強い身体作りを目指すことを目的とする。
競技特性を見るためのフィールドテストは、形態測定、身体能力チェックの計7項目。
・皮下脂肪厚 、指高(腕を真上に挙げた時の指先の高さ)、指極(両腕をいっぱいに左右に伸ばした時の長さ)
・垂直跳び(瞬発力)
・両足と片足のランニングジャンプ(複合瞬発力)
・20メートルスプリント(直線スピード)
・プロアジリティ(方向転換)
・Laneアジリティ(各種ステップ)
・イリノイアジリティ(複合スピード)
選手に事前説明する高橋さん(右)。高橋さんは米国で最高峰のトレーニング施設「アスリートパフォーマンス」の教育プログラム全課程を修了しており「ケアウイング曙」(広島市東区曙5丁目3-31)トレーニングセンターで活躍中。
指高を測定する坂田央(あたる)選手
皮下脂肪厚を測定する田中成也選手、数値は通常の成人男性に比べると驚くほど低い
皮下脂肪厚測定器
計測した数値を個々の選手のデータに落とし込む森田さん
イリノイアジリティ(複合スピード)スタートは伏臥の状態から
2回の切り返しを含むダッシュのタイムを計測するプロアジリティ測定中の北川弘選手
20メートルスプリント、測定は自動で行われる
競技特性を見るためのフィールドテストに加えて、スポーツ競技に必要な「動きの評価」となるFMSも実施された。
FMSは7つの基本的な動作を通じて、身体の連動性、柔軟性、動きなどをチェック。これらの数値を把握することで、トレーニングポイントがより明確になり、個々の選手に応じたメニューの作成が可能になる。評価項目は次のとおり。
・ディープ・スクワット
・ハードル・ステップ
・インライン・ランジ
※以上3つをスポーツに必要な基本動作、BIG3と呼ぶ
・ショルダー・モビリティ
・アクティブ・ストレート・レッグレイズ
・トランクスタビリティ・プッシュアップ
・ロータリー・スタビリティ
※以上4つをそれぞれの動作に必要な4つの基礎能力little4と呼ぶ。
股関節の可動性、股関節周辺の柔軟性を見るアクティブ・ストレート・レッグレイズ
BIG3のひとつ、インライン・ランジを測定中の鵤誠司選手。ボードの上に足を前後に広げて立ち、腰を落としていく。股関節周辺の柔軟性に合わせて、上半身と下半身の左右対称の繋がりが不可欠
同じくBIG3のハードルステップ、体幹の姿勢を保ったまま、膝を真っ直ぐ挙げてハードルをまたぐ、腰部をしっかり支える能力、股関節回りの柔軟性がカギになる
飛翔会グループでは前回のフィールドテストで集められたデータと照らし合わせながら総合的に数値を分析して、今後の選手の練習メニュー作成などを進めていく。
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