昨年7月の3者会談で「広島みなと公園優位」が決まってから、まるまる1年が経過した…
フレッチェ広島、久保会長との4者会談に向け、あす8月4日午前中、広島市役所に松井市長、湯崎知事、広島商工会議所の深山会頭が集まり非公開で3者会談を行う。
マスコミの目前で、あるいはサポーターも集めて公開で行えばいいようなものだが、やはりそうもいかないのだろう。
6月末まで「広島みなと公園」の絶対優位を繰り返してきた湯崎知事、松井市長…。「広島みなと公園でのスタジアム建設の話は消えた」(港湾関係者)現状を市民・県民・サポーターはもちろん、当事者のサンフレッチェ広島にも「公開」しないまま、ことを進めようとしているのであれば「非公開」でしかやりようがない。
しかも、3者会談後のマスコミ対応は深山会頭が行うという。市役所での開催となれば普通は松井市長だろうし、これまでの流れからすれば湯崎知事がメディア対応すべきだろう。だが市長・知事のツートップから深山会頭のワントップへと、戦術は完全に変更された。
”ポジション変更”は6月終わりを持って行われたと見ていい。「広島みなと公園案」が消えた時期と完全に重なっている。
3者会談の実動組織である作業部会に7月末に確認したところ、3者会談、さらには4者会談を控えた大事な時期にもかかわらず「今後、港湾関係者との話し合いを持つ予定はない」という。
「物流に支障をきたす」として反発の声を上げる港湾関係者と作業部会は5、6月までは頻繁に、しかも面と向かって話し合いを重ねていた。それが「予定もない」となれば、やはりもう「広島みなと公園」は「作業」の必要なし、という状況にあることになる。
こうした現状を踏まえた上で、3者会談では残された数少ない”戦術”をどううまくまとめて、久保会長との4者会談に持っていくことになるのか?
久保会長は当然ながら、「旧広島市民球場跡地へのスタジアム建設構想」以外に話し合う材料は持ち合わせていない。
そこに中国新聞などで取り沙汰されている「第3の候補地」が入り込む余地は、今のところはひろスポ!の取材した限りでは「ゼロ」である。
広島新サッカースタジアム取材班