2年目右腕の岡田明丈とともに「ポスト黒田」の期待がかかる加藤拓也は、広島の社会人を相手に12アウトのうち9つを三振で奪った(トップ画像説明)
広島対社会人全広島戦(3月7日、マツダスタジアム)
広島のドラフト1位右腕、加藤拓也が社会人選抜の全広島を相手に4回を投げ9個の三振を奪う力投を見せた。しかも無四球。許したヒットはシングル3本だった。
社会人とはいえ、広島の二番手以降からは7点を奪った打線は強力。加えて新人右腕にとっては初めてのマツダスタジアム登板だったが、そんな状況下でも頭脳明晰な慶応ボーイは冷静だった。
決して万全だった訳ではない。事実、81球を要し、真っ直ぐが上へ下へとバラついた。3ボールにした場面も5度あった。それでもフォーク、スライダーを操り、そのうち4度までを三振で切り抜けた。このあたりのマウンドさばきに非凡さがうかがえる。
4回を投げ終え、クールにベンチに引き揚げる加藤拓也
加藤拓也の投球後、メモをとる緒方監督
「ポスト黒田」の存在が広島のセ・リーグ連覇の是非を左右する。現状では2年目右腕の岡田明丈が一歩リードしている。しかし加藤拓也も負けてはいない。これで対外試合は9イニング連続無失点。いきなり”完封”した計算になる。
独特の投球フォームに対しては「長丁場ではもたない」など、厳しい声もあがっているが広島首脳陣は”天然素材”を殺さないように、ここまで大きな手は入れてこなかった。
加藤拓也本人もそんな声に惑わさることなく、投げては改善、投げては微調整を繰り返す。ひと言で表現するならここまで「隙がない」。
「偶然は、準備をしていない人を助けない」。フランスの生化学、細菌学者、パスツールの言葉だそうだが、この合理的な言葉を座右の銘にするだけのことはある。
マウンドでも、マウンド外でも体も頭もフル回転。この流れを次回登板に繋げていけるか…。
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