広島ドラゴンフライズか、熊本ヴォルターズか…
B.LEAGUE B2のレギュラーシーズンは残り2節、4試合となった。
4月29日、30日に熊本県立総合体育館で行われるB22位、3位チームの直接対決は「昇格プレーオフ」への出場権を懸けた大一番となる。
熊本ヴォルターズは強い。
2016年4月14日以降の環境が特別だから、でもある。
震災のあと、熊本ヴォルターズはシーズン終了までの全試合中止を余儀なくされた。ホームアリーナだった益城町総合体育館や熊本県立総合体育館ほか、多くの施設が避難所となった。
九州自動車道は今なお工事区間が続き、大きな段差が生じたままになっている(ひろスポ!取材班2月撮影)
選手、クラブ関係者はプレーの舞台であったはずの場所で復興支援活動に励んだ。当然、クラブ運営も多くの困難に見舞われた。それでもこのB.LEAGUE元年の戦いの舞台に立っている。目には見えない力がたくさん働いている。
B2合計18チチームの4強で争うB1昇格を競うプレーオフ。ただ一枚のワイルドカードを手にできるのは広島か熊本か?どちらかだ。
ここまで6戦を消化して、その力量は五分と五分…
ここまでの両チームの対戦成績
2016年9月30日、10月1日(第2節)
●広島ドラゴンフライズ49-54熊本ヴォルターズ
〇広島ドラゴンフライズ66-59熊本ヴォルターズ
2016年12月3日、4日(第10節)
〇広島ドラゴンフライズ78-57熊本ヴォルターズ
●広島ドラゴンフライズ62-78熊本ヴォルターズ
2017年3月17日、18日(第23節)
●広島ドラゴンフライズ56-59 熊本ヴォルターズ
〇広島ドラゴンフライズ76-74 熊本ヴォルターズ
6戦を通じて、互いにディフェンス重視の傾向が顕著で、特に第23節の第1戦では「フリースローの出来の差」が勝敗に直結するほどだった。
仮に今回もまた1勝1敗になると、直接対決での勝敗で並び、さらに直接対決の得失点差も広島が387、熊本が381でわずか6ポイント差だ。
B.LEAGUEの順位決定方法
1.当該クラブ同士が対戦したゲームのみでの勝率が高いクラブ
2.当該クラブ同士が対戦したゲームのみでの得失点差が多いクラブ
3.当該クラブ同士が対戦したゲームのみでの1試合の平均得点が高いクラブ
4.リーグ戦全日程における得失点差が多いクラブ
5.リーグ戦全日程における1試合の平均得点が高いクラブ
よって、今回の2連戦は互いに一本のシュート、ひとつのプレーが自らの運命を大きく変えることになる。
熊本選手を前に佐古賢一ヘッドコーチ、北川弘選手の話を聞いた。
佐古賢一ヘッドコーチの話
ポイントはオフェンス。これまで 熊本に負けてるゲームは50点台とその前後…。今週はしっかりオフェンスのところを準備をしてきました。あとディフェンスはいつもどおり、60点台で抑えられるように…。しっかり集中していきたいと思います。
佐古ヘッドコーチの話に耳を傾ける北川選手
北川弘選手の話
負けられない戦いと言われるんですけど、そこはもうみんなの共通認識の部分でそんなに強調する必要ないと思うし、どんな内容でも結果を求めていく、泥仕合になっても1点でも多く取れればいいので結果を求めて2戦ともやっていきたい。この2戦に今シーズンの思いをしっかりぶつけてやればいい、負けるつもりはいっさいないので、ベストを尽くしたいと思います。