いるはずの二人が時に突然ベンチからいなくなる今季の緒方カープの不思議…画像は田中広(左)と菊池涼
首位・巨人追撃の広島は8月20日、21日にマツダスタジアムであったヤクルト戦に連勝した。9対8、九回サヨナラ勝ちと5対4逆転勝ち。際どい試合をモノにしてDeNAと入れ替わりで2位に浮上した。
その2試合とも田中広輔がベンチ入りしなかった。ファンから「2億円の置物にして欲しくない」の声が上がっている田中広輔内野手の処遇について、疑問を投げかける関係者は多い。
極度の打撃不振、という言葉は春先からもうずっとついて回っている。しかし未だに二軍再調整する訳でもなければ、一軍でここぞという働き場を与えられている訳でもない。
それにはそれで、何等かの狙いがあるのだろうから、そこはやはり首脳陣、特に緒方孝市監督の口から何等かの説明があってしかるべきだろう。
それでなくても野間峻祥外野手の一件では、週刊新潮が報じることがわかるまで事実は伏せられていた。積極的な情報公開でファンの信頼を取り戻さないといけないのではないか?
その真逆なのが長野久義外野手だ。打撃不振で二軍に合流したのが7月2日。7月後半には打撃の内容も良くなり、8月に入るとウエスタン・リーグの打撃成績も目に見えて右肩上がりになってきた。
実際、何度か「長野を一軍へ」という”推薦状”が届いたはずだが、緒方監督の口からは長野の「ちょの字」も出てこない。
特に不思議だったのがバティスタのドーピング陽性反応が発覚した8月17日以降の動きだ。
17日のウエスタン・リーグ、中日戦(山口・由宇練習場)に三番レフトでスタメン出場して3の1、だった長野は翌18日のゲームにはベンチ入りしていない。
翌19日は月曜で一、二軍とも試合なし。20日の二軍戦(大阪・舞洲でのオリックス戦)は雨天中止だった。
一方、一軍は20日からマツダスタジアムでヤクルト3連戦がスタートした。ファンは長野の一軍復帰に注目していたようだが、緒方監督の”回答”は一軍初昇格となるサンタナ、だった。
長野は21日のオリックス戦(同)にスタメン出場して3の1、と普通に”活躍”している。その空白の3日間に、長野はどこで何をしていたのか?
カープファンは「なぜこうも立て続けにいろいろなことが起こるのか」と納得いかない様子でチームと緒方監督の動向を見守っている。