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2020年04月18日
編集部

コロナで交流戦中止となりホームでたった50試合?どうなる年間指定席の取り扱い、「マツダけスタジアム…」達観のファンも…

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ほー画像はマツダスタジアム窓口での払い戻しの様子、4月18日、19日は払い戻しは行われず20日からまた窓口での払い戻しが再開される

 

東京五輪・パラリンピックの聖火が日本にやってきたのは3月18日だった。

ちょうど1カ月だ。

…でどうなったかというと、何十万円も支払った五輪チケットを生活費のために売却したいという話がヤフーニュースにアップされる事態となった。

新型コロナウイルスの猛威の前に聖火の炎も風前の灯、1年後の開催を危ぶむ声は日増しに高まっている。

新型コロナウイルス問題は長期スパンで考える必要がある。当初から専門家の間で言われてきたことがやっと市民レベルにまで広まりつつある。

例えばプロ野球。3月9日には、3月20開幕を3週間延期した。3月23日にはまた2週間延期。4月24日開幕を目指したが、今では開幕日を”決める日を決める”のも大変な状況となっている。

プロ野球12球団のオンラインでの代表者会議が4月17日にあり、5月26日からスタートするはずだった交流戦の中止が決定した。1球団あたり18試合減となる。そのうち半分がホームゲームだ。

これで今季の公式戦数は125試合まで目減りした。NPB(実質的には12球団オーナー)は3月の時点で「143試合死守」を掲げていた。その防衛線があっさり突破されたことになる。

よって125試合開催、という言葉にも何の保証もない。開幕が遅れるほどに状況は厳しくなり、やがて防衛線は100試合のところまで後退するだろう。

そうなると、本来71もしくは72試合あるはずのホームゲームが50試合にまで減ってしまう。3割減だ。その分、球団の収入が減る。仮に1試合あたり1億5000万円の売り上げがあるとすれば約33億円マイナスだ。

現在、プロ野球の早期開幕実現に向け、無観客試合や、1試合あたりの入場者数を50パーセントから70パーセント削減しての開催など、様々な手法が検討されている。

ただし、この検討はあくまで12球団それぞれの実情に応じた個別のもの、という色合いが非常に濃い。

J1からJ3までの全53クラブが村井満チェアマンを頂点とする組織の下で価値観を共有するJリーグとは、組織の成り立ちが異なっている。

球団個別対応を熟考し、12球団がそれを持ちよりNPBとして、いつ開幕して、レギュラーシーズンを何試合行い、プレーオフをどうするか?その運営方式も決めることになる。

決まれば12球団がそれに沿って公式戦に臨むことになる。

そこで気になるのが、すでにファンから球団側に支払われている年間指定席を含むチケット購入代金の行方だ。

全球団とも、すでに中止の決まったホームゲームから順次、チケット代払い戻しを行っている。

例えば広島の本拠地、マツダスタジアムでの開催分は交流戦も含めて33試合が払い戻しの対象となった。

今季の広島の主催試合72試合はすべてマツダスタジアムで開催されることとなっている。今後、交流戦を除く主催試合分はスケジュール的にどこかに”ねじ込んで”いくことが検討されるが、現状ではすでにシーズントータル72試合の45パーセントのチケット代金が払い戻しとなっている。

マツダスタジアムと阪神の甲子園だけは主催試合のチケットを春の段階ですべて売り出しており、開幕が遅れるほどに払い戻しが増える。

さて、ここで気になるのが年間指定席の取り扱いだ。

カープ女子が出現した2014年にカープ人気の導火線に火が付き、黒田博樹氏が復帰した2015年シーズン開幕前にマツダスタジアムの年間指定席が球団史上初の完売となった。

2019年12月にも早々と継続者だけで6年連続完売の快記録を達成!佐々岡新監督をみんなで盛り上げよう!とした矢先の新型コロナウイルス禍となった。

旧広島市民球場時代からのファンからは「もう今年はまともに開幕するのは無理」「いろいろ周りから言われながら、それでも一生懸命に努力して買ったチケットだから、とは思うけど、もう試合はやらん方がええような気がする…」「こればかりは仕方ない、NPBの決定をびたすら待つのみ、マツダけスタジアム…」などと、達観した‽声が聞こえてくる。

4月に入り「開幕白紙」となる中、年間指定席購入者には広島東洋カープからメールが送信されてきた。そこには今季に関する先の見えない状況についてのお詫びの文章とともに、シーズンが始まれば年間指定席購入者を「優先的に入場させる」旨の一文も添えられていた。

昨季のマツダスタジアムの1試合あたりの入場者数は約3万1000人。対する年間指定席の数は8300。4分の1のいう高い割合を占める。

「優先」といっても簡単なことではないだろう。数字上だけでいけば、年間指定席購入者を「優先」した場合、それ以外のファンがマツダスタジアムに通う機会はさらに失われいく。

年間指定、イコール「シーズンパス」はユーザー側にも多くの特典がつくが、売る側にとっても虎の子の安定収入となる。

特にマツダスタジアムに本拠地を移転した2009年以降、広島球団はパーティフロアやパーティデッキなどの”特殊席”を提供することでカープファンの顧客満足度を非常に高いものとしてきた。

マツダスタジアムの年間指定席の料金はまちまちだが30数万円から10数万円の範囲。仮に1席平均15万円だとすれば約13億円、平均20万円なら約17億円の”安定財源”がすでに球団側には振り込まれていることになる。

東京ドームなどに比べればマツダスタジアムの年間指定席の価格はリーズナブルであり、仮に30万円の席でも1試合に換算すれば4000円、15万円の席なら2000円で行きたい時に応援できる。

もともと割安感の強い席なので、交流戦中止即、年間指定席の価値の大幅なダウン、とはならない。

それでもひろスポ!には「もう開幕は無理っぽいので、お金を返してといいたくもなる」という声も届いている。

マツダスタジアムの年間指定席の場合は地元企業がその多くを購入しているが、個人購入者の中には前出の東京五輪高額チケット売却者のようなケースもあり得るだろう。

12球団それぞれが、年間指定席についてどんな対応をするか?は、日程的なことが明らかにされてから本決まりになるのかもしれない。球団側とすれば来季の継続購入と絡めたり、何らかのプレミアムを加味しながら、払い戻し回避の策を探ることになるかもしれない。

チームをサポートするのがファンの存在価値であることは誰も否定しない。しかし今回はそのファンもまた、コロナの有事によって長期に渡り平穏な日常を奪われている。

ひろスタ特命取材班

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コロナからカープ、広島スポーツまで独自記事コラムを2000年より毎日連載、全国のファン愛読中「田辺一球広島魂」サイト20度目の春突入!

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