画像は右肘を気にする大瀬良
9月5日 ●1-10 DeNA マツダスタジアム
通算25勝33敗7分け(首位巨人まで最大の12・5差となり5位は変わらず)
14時開始・2時間57分、4,997人
相手先発 大貫〇9回8安打1失点
本塁打 ―
抹消 安部
登録 桑原、高橋樹
一番レフトピレラ
二番セカンド菊池涼
三番サード堂林
四番ライト鈴木誠
五番ファースト松山
六番キャッチャー曾澤
七番センター長野
八番ショート田中広
九番ピッチャー大瀬良●3回3分の1、62球9安打8失点(自責8)
中田
高橋樹
矢崎
12対12△のナイトゲーム翌日のデーゲームで1対10●…かつてのマツダスタジアムではありえない惨敗劇がまた繰り返された。7月半ば、巨人に3連敗した時と同様、ショックは大きい。
広島は9月1日、中日・大野雄に完封された。借金が今季2度目の”7”となり、2年連続の”終戦日”を迎えていた。
1年前の同日。九回のマツダスタジアムに起こったのは康晃コール。2対3、ツーアウト一、二塁で野間の初球打ちがニゴロとなり3万人のスタンドは深いため息に包まれた。2位のDeNAまで3・5差となり、貯金1。下からは借金3の阪神の追撃が始まっていた。
あれから1年。年間指定席購入者のみに送られる代替チケットでしか入場できないファン4997人が見守る中、今回もまたDeNA相手に手痛い連敗を喫して借金は最大の8。もうAクラスさえ危うい。
何より痛いのは森下、大瀬良の”ツートップ”が共倒れしたこと。8月には金曜・土曜を任された二人で貯金を4つも作った。それが今回、森下のプロ最短3回降板と大瀬良の3回3分の1、今季最悪の8失点降板となった。
真っすぐのMAXは146キロ。62球の中の36球目で計測した。
それがおそらくリミットだろう。その場面は三回、ソトを打席に迎えた時に訪れた。
2年連続のホームラン王にはオープン戦の時から手を焼いてきた。完投勝利の開幕戦でも八回まで81球だったのに九回、ソトには17球も投げさせられて四球、ということもあった。
初回の一死二塁では初球真っすぐ、143キロをソトに中前打され先制された。だから2度目の対戦では、胸元に思い切り投げ込んだ。それが146キロ。ところが2球目の145キロを、ものの見事に右中間スタンドまで持って行かれた。
リードする曾澤は当然それに気づいていた。真っすぐはもう勝負球には使えないから四回は変化球ばかりになった。
先頭の宮崎には初球フォークから入り、真っすぐを挟んで3球目もフォーク。三塁線を抜かれこれが二塁打になった。
左打席の戸柱にはカットボール連投。ボールカウント2-2から曾澤のミットよりかなり高目に浮いたところを中前打された。
同じく柴田にもシュートを続けたあとカットボールを投げたら、ライトスタンドまで運ばれた。完璧なスイング、しかも1号ホームラン。
さらに続く大貫にはフルカウントからの144キロを右前打された。
曾澤も大瀬良の気持ちを考えて続く梶谷には真っすぐ勝負…結果は中前打、143キロ。ここで交代が告げられた。
けっきょく三回のアウトはカーブで仕留めた捕邪飛の倉本だけだった。
7月末にも2回降板して、即登録抹消された大瀬良はどこかに不安を抱えているのではないか?そんな声は多々上がっている。
確かにコロナで再三、開幕が先送りされる中で、右肘を気にする仕草も見せていた。
しかし広島は各選手の故障の状況についてメディアには伝えない。「コンディション不良」としか新聞は書きようがない。
ここぞという場面では150キロを超えるストレート。それが見られないまま大瀬良はDeNA打線の餌食にされた。完全に巨人の背中が見えなくなった今、大瀬良に必要なのは”緊急ドック入り”だろう。(ひろスポ!・田辺一球)