画像はエフピコアリーナふくやま
B1昇格の広島ドラゴンフライズにとって11月14、15日の宇都宮ブレックス戦は今後を占う上でも大事な戦いになる。
Bリーグ誕生の2016-17シーズン初代王者となった宇都宮ブレックス(当時はリンク栃木ブレックス)。2020-21シーズンもここまで東西20チーム中、唯一の1敗を守っていて東地区首位を走る。現在、8連勝中。
広島ドラゴンフライズはこの強敵に対してBリーグの前身のNBL時代の2シーズンと天皇杯での対戦歴があるが未勝利。
宇都宮ブレックスといえば田臥勇太。しかし昨年12月に左膝半月板を損傷して手術、9月8日にインジュアリーリスト(故障者リスト)からは抹消されたがまだ公式戦には復帰していない。
一方で宇都宮ブレックスの残る11人のメンバーは実にバランス良くコートに立っている。NBL時代から長く在籍するメンバーが今も中心を担うのが宇都宮の特徴で、その戦力の分厚さが武器となっている。
1試合平均16・0点のライアン・ロシターが得点源ではあるが、それでも得点ランキングは16位。ベスト10に宇都宮ブレックスの選手は見当たらない。参考までにグレゴリー・エチェニケは同18・6点で9位。
それでも得点力は強敵揃いの東地区4位。要するにどこからでも得点できる。リバウンドでもアシストでもやはり10位以内に宇都宮ブレックスの選手はひとりもいない。あらゆるプレーが高いレベルで平均化されているようだ。
その結果、失点はB1の全20チーム中最少。失点を抑えて大きなリードを奪って勝つ。12勝のうち5点差以内の接戦は、前節の秋田ノーザンハピネッツ戦でやっと3試合という状況だ。
チーム発足当時から広島ドラゴンフライズを応援してきたファンには、さらに興味深い対戦になる。かつて広島ドラゴンフライズを支えてくれた二人が、宇都宮ブレックスの顔となっている。竹内公輔(2014-16の2シーズン在籍)と鵤誠司(2015-17の2シーズン在籍)だ。
35歳となった竹内公輔は今も健在で、広島でこの世界にデビューした鵤誠司は押しも押されぬ先発ポイントガードに成長した。ふたりは2017年プレシーズンゲーム以来3年ぶりの広島凱旋となる。
ユース年代の日本代表経験のあるふたりの対決にも注目だ。広島ドラゴンフライズはアイザイア・マーフィー、宇都宮ブレックスは#テーブス海。ゴールに切れ込むプレーがすっかり定着したシューティングガードのアイザイア・マーフィー、ポイントガードのテーブス海はドリブルワークを中心とした個人技のレベルが高い。
アイザイア・マーフィーは新人デビューのシーズンながらゲームを経るごとに存在感が増し、出場タイムも増えている。広島ドラゴンフライズはインサイドのグレゴリー・エチェニケ、シューターの朝山正悟、田中成也、万能シューターのトーマス・ケネディらでバランス良く攻め、守り、ロースコア勝負の接戦にいかに持ち込むか?もちろんポイントガード陣のゲームコントロールも最高度のち密さと大胆さが求められる。
残念なのは福山市のエフピコアリーナふくやまでの初開催となるBリーグ好カードのチケットがソールドアウトとなっていることだ。
両日のゲームの模様はひろスポ!でも詳しく伝える予定。