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2020年12月23日
編集部

バラの街からの挑戦!福山シティFC「Jリーグを倒す!」チャンス逃すも、天皇杯100回大会に確かな足跡

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福山シティFC
  • 3

    SRC

  • 2

    ダグ

  • レッドヘルメット

天皇杯JFA第100回全日本サッカー大会選手権大会5回戦準々決勝(12月23日午後7時キックオフ、ユアテックスタジアム仙台、観衆202人、気温5・3度、湿度
58パーセント)

アデショナルタイム残りわずか…。福山シティFCの小谷野拓夢監督はMF田口駿に代えてMF伊藤圭斗をピッチに送り込んだ。後半44分に直接フリーキックで1−3とされ、もう時間はない。

3日前、広島広域公園第一球技場で福井ユナイテッドFCに快勝した時「0・01パーセントでも勝てる可能性があるならその0・01パ―セントに向かって勝ちにいきます」と話した通り、これまでと同じように戦った。そして、何とか1点差にしてそこから奇跡を目指す最後の挑戦がホイッスルとともに終わった。福山の赤い冬のバラが散った。

初の舞台で快進撃を続けてきた。そして天皇杯準々決勝、悲願のJリーグ勢と対戦できた。相手は史上最速でJ3優勝を決め、来季からはJ2に上がるブラウブリッツ秋田。リーグ戦34戦でリーグ最少18失点、1試合平均0・53失点、逆に得点はリーグ2位タイの1試合平均1・62点。

やはり3日前にリーグ最終戦を終えたばかりのブラウブリッツ秋田だったが、この日は10人がフレッシュな状態で先発に名を連ねていた。一方の福山シティFCは3日前と同じ11で人でキックオフ…

福山シティFC先発
GK 平田陸
DE 惟智行、徳永椋太、田中憧、高田健吾
MF 曽我大地、磯江太勢、田口駿、隅田航
FW 高山剛、吉井佑将

「最初の15分いかに耐えられるか」(小谷野監督)

そう選手に伝えてはいたものの、いざ蓋を開けてみると開始早々から防戦一方。7分間で直接フリーキック2本、コーナーキック2本、ロングスロー2本を受け止め何とか凌いだ。

自陣左サイド深くで、あるいは中央で、どんどんハイプレスをかけてくる相手はどの選手もフィジカルに優れ言い知れぬ「圧」をまともに受ける格好に…

前半12分にはリーグ戦10ゴールのFW中村亮太の強いシュートをGK平田隆が何とかクリアした。が、前半14分、自陣ペナルティエリア前で前線に張っていたMF茂平に最終ラインでのパスをインターセプトされ先制点を許した。シュートは一度右ポストに当たり跳ね返りも茂平の足元へ。それもまたサッカー。天皇杯で初めて先制された。

前半20分過ぎから福山シティFCのパスサッカーが機能し始め、相手にシュートを打たせる場面がなくなった。前半41分、いつものようにMF磯江太勢からFW吉井佑将、FW高山剛と繋ぎ再び駆け上がる吉井佑将へ。強烈なシュートは除雪のあとの水気を多分に含んだピッチでスリッピーとなり相手GKの懐からこぼれた。最初から狙っていた吉井佑将の角度ないシュートがサイドネットに突き刺さった。

「Jリーグ勢を倒す」という福山全体の大きな目標へ近づいた瞬間でもあった。ただ、前半アデショナルに相手に与えた6本目のコーナーキックが失点に繋がった。「前半1点差なら勝機あり」(小谷野監督)というのは0−1のケースを想定してのことだろう。1−1から1−2は痛すぎる。

前半シュート14本のブラウブリッツ秋田。ロングボールからセットプレーを奪う戦術は後半、ほとんど使わなくなった、あるいは使わせなくなった。福山シティFCの同点機は確かにあった。ところが後半17分、攻守に渡ってJリーガーたちとがっぷり四つの動きを見せ続けていた吉井佑将が転倒で右肩を負傷、担架で運び出されてから前線でのタメがなくなった。

この時、相手もツートップを同時に代えてきた。さらに左右MFも時間差で交代。J3リーグをその豊富な走力でイッキに駆け抜けたブラウブリッツ秋田のチームスタイルは、相手を分析しゲーム途中から攻守のギアを切り替えることに長ける福山シティFCの戦術を封じることになった。

第100回の記念大会に福山シティFC旋風…。そして戦後75年。福山大空襲があったのは8月6日の2日後。焼け野原、荒廃した町と人々の心に希望の灯となるように、とバラの苗木約1000本が植えられたのは1956年の春だった。

福山がバラの街であることを、きっと報道を通じ、多くの人たちが知ったに違いない。もしかしたら「福山シティ」に行ってみたいと思った人もたくさんいるかもしれない。春にはまた福山のバラが人々の目を楽しませる。

福山で鍛えた「攻守で主導権を握る」戦いは準々決勝でもできていた。Jリーグ参入で「地域課題解決型総合クラブ」を目指すというチームの存在意義の一端を示すこともできた。

Jリーグのチームを倒すことはできなかった。その代わりに多くのことを経験できたし、地域との関係もさらに深まった。そして、クリスマスイブの夜が来るたびに、小谷野監督以下チームのみんなも福山の人たちも、2020年コロナ禍のシーズンに刻んだ記録と記憶を思い出すことになるのだろう。

ひろスポ!広島スポーツ100年取材班

 

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