画像は中村伸監督
皇后杯JFA第43回全日本女子サッカー選手権大会準々決勝(12月29日、ヤンマースタジアム長居)
サンフレッチェ広島レジーナvs三菱重工浦和レッズレディース
サンフレッチェ広島レジーナ先発
GK 木稲瑠那
DF 松原優菜、左山桃子、中村楓、木﨑あおい
MF 川島はるな、松原志歩、近賀ゆかり
FW 立花葉、上野真実、中嶋淑乃
皇后杯JFA第43回全日本女子サッカー選手権大会準々決勝の4試合が国内3会場で開催され、サンフレッチェ広島レジーナは0-2のスコアで三菱重工浦和レッズレディースに敗れた。
WEリーグ元年、ゼロからチームを立ち上げた広島レジーナ、その1年目の公式戦はこれですべて終了した。
4回戦でノジマステラ神奈川相模原を倒したセレッソ大阪堺レディースはアルビレックス新潟レディースに1-0で勝利。2試合続けて格上のWEリーグ勢を倒した。…とはいえ、WEリーグに参戦してもおかしくない経験と地力を蓄積しているチームだけに驚くべき話ではないだろう。
大会5連覇を狙っていた日テレ・東京ヴェルディベレーザはジェフユナイテッド市原・千葉レディースに0-3のスコアで完敗した。
……
サンフレッチェ広島レジーナはベスト4を賭けた舞台で、シュートらしいシュートゼロの完封負けを喫した。
2-0でマイナビ仙台レディースに快勝してから中3日。同じ先発メンバーで挑んだがアクシデントが相次いだ。
接触プレーのあと無理を押してピッチに立っていた右サイドバックの松原優菜がプレー続行不能となり前半17分に交代が告げられた。10月16日にあったWEリーグ第6節では敵地で浦和レッズレディース相手に前半14分、先制ゴールを決めている谷口木乃実に思わぬ形で出番が訪れた。
前半34分、浦和レッズレディース、清家貴子に左ゴールポスト直撃のシュートを打たれた。
迎えた前半43分、今度は接触プレーの上野真実がピッチ上に倒れ込み、担架で運ばれる事態(脳震盪)となった。代わってFWには大内梨央が入った。
前半シュートらしいシュートを打てなかった広島レジーナは、しかし「押し込まれる場面も多かった最後まで足を止めず対応してくれた」(中村伸監督)という堅守で勝機をうかがった。
後半開始以降もしばらく浦和レッズレディースの時間帯が続く中、後半16分、中村伸監督は近賀ゆかり→柳瀬楓菜、中嶋淑乃→島袋奈美恵の同時交代で勝負に出た。
その2分後、島袋奈美恵の入れたクロスが大内梨央の伸ばす右足をかすめて相手GKにキャッチされた。
後半23分、川島はるな→齋原みず稀の交代カードも切られた。齋原みず稀は前回の浦和レッズレディース戦で後半アディショナルタイムに決勝ゴールを決めた立役者…
浦和レッズレディース、最初の交代は後半28分。右サイドハーフの水谷有希が下がり、長嶋玲奈が右サイドバックへ。右サイドバックだった清家貴子が右サイドハーフに上がってきた。
そして後半35分、ついにゲームが動く。キャプテンマークをつけた浦和レッズレディース、柴田華絵からペナルティエリア中央付近で待つWEリーグ得点トップタイの菅澤優衣香に入ったボールは、その落としに反応した猶本光に柔らかくゴール左隅に決められた。
11月、なでしこジャパンはオランダに遠征したが菅澤優衣香、猶本光らこの日の先発に浦和レッズレディースは5人の代表を揃い踏みさせた。
1点を取りにいく広島レジーナは後半アディショナルタイム、菅澤優衣香にもゴールを許した。
2020年12月15日、サンフレッチェ広島は女子チーム中村伸監督の就任を発表、同月25日に最初のメンバーとして5選手と契約したことを発表した。この時点ではチーム名は決まっていなかった。
近賀ゆかり、中嶋淑乃、増矢理花、島袋奈美恵、木稲瑠那。ケガで離脱中の増矢理花を除く4人はこの日のピッチに立った。
2月15日、初めてメンバーが揃い全体練習した日から数えておよそ10カ月半。負ければ終わりの皇后杯、「年越しもみんなで…」(立花葉)という願いは叶わなかった。大舞台での残り10分まで浦和レッズレディース相手に好ゲームを続けた経験とその悔しい結末は、年が明けてからまたみんなで前に進む力に変えていくことになる。
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