画像は福山のブースターにも「勝ちじゃけー!」を披露するカイル・ミリングヘッドコーチ
広島ドラゴンフライズは1月1日、福山市のエフピコアリーナふくやまで2022年の第1戦、対富山グラウジーズ戦に臨み、84-79のスコアで勝って、2021年末からの連勝を3に伸ばし16勝9敗とした。
敗れた富山グラウジーズは8勝17敗。
広島は前節(第14節)を終えた時点で勝率・625で西地区4位だった。
一方、東地区では4位宇都宮ブレックス、5位秋田ノーザンハピネッツ、6位サンロッカーズ渋谷の3クラブが勝率・625で並んでいた。
プレーオフに進出できるのは東西両地区の3位までと、その6クラブを除く東西16クラブの上位2クラブ。2021年終了時で広島は非常に際どいところにつけており、この戦いに生き残るためには負けを少なくするしかない。
元旦早々からB1でゲームがあったのは福山以外では、群馬県前橋市のALSOKぐんまアリーナと千葉県船橋市の船橋アリーナだけ。群馬では宇都宮が群馬クレインサンダーズに快勝した。
広島はあすのGAME2も落とせない。
なお広島は2021年11月13日のサンロッカーズ渋谷戦に続いて福山で2連勝。元旦の公式戦はB1では初体験でその難しさを指摘する声が指揮官からも選手からも相次いだ。
ゲーム前、あいさつした福山市の枝広直幹市長は「新年明けましておめでとうございます。(中略)早くも夢を見てしまいました。B1で全勝優勝して福山ドラゴンフライズに替えてくれた嬉しい夢…」と1,500人以上が詰めかけたアリーナ席に福山市の存在をアピールした!?
枝広市長始球式
B1第15節GAME1
広島ドラゴンフライズ 84–79 富山グラウジーズ
1Q:17-16
2Q:28-21
3Q:19-20
4Q:20-22
<スターター>
広島:寺嶋良、辻直人、アイザイア・マーフィー、グレゴリー・エチェニケ、ニック・メイヨ
富山:ブライス・ジョンソン、水戸健史、宇都直輝、晴山ケビン、ジョシュア・スミス
【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
寺嶋良 18得点
ニック・メイヨ 16得点
グレゴリー・エチェニケ 13得点
◆リバウンド
グレゴリー・エチェニケ 8リバウンド
寺嶋良 6リバウンド
ニック・メイヨ 5リバウンド
◆アシスト
辻直人 6アシスト
寺嶋良 4アシスト
アイザイア・マーフィー 3アシスト
富山グラウジーズ
◆得点
ジョシュア・スミス 19得点
ジュリアン・マブンガ 14得点
宇都直輝 13得点
◆リバウンド
ジョシュア・スミス 15リバウンド
ブライス・ジョンソン 7リバウンド
宇都直輝 5リバウンド
ジュリアン・マブンガ 5リバウンド
◆アシスト
宇都直輝 6アシスト
ジュリアン・マブンガ 5アシスト
小野龍猛 3アシスト
1年前にも広島ドラゴンフライズはエフピコアリーナふくやまで2試合を消化した。島根スサノオマジック相手に1月2日、3日とも70-72、57-97のスコアで秋田ノーザンハピネッツに敗れ、年越しとなった連敗は14に伸びた。
今年は年越し3連勝。1年で大きな成長を遂げた。
試合後、グレゴリー・エチェニケ主将は言った。「ホームコートで勝っていくのが我々のタスクのひとつ。1試合ごとにチームが成長しているという感覚がある。特にディフェンスはそうだ。この成長を止めなければプレーオフ争いの中でも我々の力を発揮できると思う」
アリーナの真ん中で「勝ちじゃけー!」のパフォーマンスを決めたカイル・ミリングヘッドコーチも言った。
「両チームともにリズムが作れない中、最後にいいショットで勝つことができた。1月1日からの戦いで、難しい状況だとは予想していたがほんとにその通り、相手のゾーンディフェンスが効いてリズムが作れない40分だった。その中で勝ちを積み重ねられたのは大きい」
2020年最初のマンオブザマッチに選ばれた寺嶋良も似たような話をした。
「ガードとしても、チームとしてもそうなんですけどゾーンに対する攻略ができていなかったのが課題というか反省点。得点面ではマグレのシュートもあって点が取れたんで良かったと思います」
チーム最多18得点プラス6リバウンド。第2クォーター終了間際にはハーフコートからのシュートがリングに吸い込まれて詰めかけたファンを喜ばせた。
そしてプレーオフ出場を賭けひしめき合うライバルたちのことを聞かれ「プレーオフに行けちゃえば優勝の可能性はあるので、プレーオフに出ることをまず最優先で考えていきたい。出てからは一発勝負。チームとしてもすごく良くなってきていて粘り勝ちとか、苦しい時間帯に誰かひとりが点取るとかじゃなく全員でうまくバランスが取れている。いい流れは作れていると思います」
悲願のB1の舞台だから、正月に試合があっても文句を言う選手もいなければブースターもいないだろう。
ただ、やっている方は確かに大変だ。クリスマスとその翌日は秋田遠征だった。そこから中2日で広島サンプラザホールでの滋賀レイクスターズ戦。そのあと30日、大晦日、そしてきょう…
寺嶋良は「年末は面白いテレビもあって…」なかなか寝付けなかったりしたという。その分、会場に向かうバスの中では「気合い」を入れ直して集中した。家族サービスや親せきづきあいをすることは難しい。
それは相手も一緒で、それゆえ「両チームともリズムが作れない」元日マッチになった。その分、マンオブザマッチのインタビューで寺嶋良が「優勝できるように頑張りたいと思います」ときっちり締めてくれたことで2022年の1勝目が引き締まったものになった。
富山は負けが先行してはいるが12月は4勝6敗。Bリーグ最重量クラスのセンター、ジョシュア・スミス(210センチ、138キロ)や、得点ランキング14位、アシストランキング1位のパワーフォワード、ジュリアン・マブンカ(203センチ、116キロ)がいるから侮れない相手だった。
福山市内を会場に向かう車中、選手は集中力を高める
エフピコアリーナふくやま
ゲーム前にニック・メイヨ(左)と話込むジョシュア・スミス
吠えるジョシュア・スミス
手前のグレゴリー・エチェニケが小さく見える、その背中にジョシュア・スミス
ジュリアン・マブンカを抑えにかかるトーマス・ケネディ(中央)と青木保憲
広島は第1クォーター、リードをキープ。ただしリードは1点。第2クォーターは28-21で前半45-37としたが、第3クォーター早々、一度追いつかれてそこからまた盛り返し第3クォーターを終えて64-57。
ところがまた第4クォーター、残り3:28で75-75にされ残り1:58で富山タイムアウトの時には80-77。そのあと1点差まで詰め寄れたながらも最後は残り1分を切ってからのニック・メイヨのフリースロー2本でリードを守り切った。
傍目には最後までどう転ぶか分からなそう、ではあった…
途中、肉弾戦気味にもなり最後はラグビー状態(↓)
朝山正悟のジュリアン・マブンカに対するフライングボディアタック?
スリーポイントシュートを放つ寺嶋良
「優勝」コメントの寺嶋良
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