ひろスタ特命取材班はマツダスタジアム、レフトスタンドのこの構造について、あとから追加工事された箇所が、大きな揺れによる倒壊を防ぐためのものだったとしか思えないのだが…(2017年9月撮影)
3月16日深夜に発生した地震で、宮城、福島両県では震度6強の揺れを観測した。ひろスポ!へも神奈川県在住で震度3の地区に住む読者から「揺れた時間が長かったです」とメールが来た。
広島市が同程度かそれ以上、揺れたらどうなるか?
6本の川、多くの橋。広島市の都市景観を形作る公共財産が大震災では必ずネックになる。橋が使えないと孤立する地区が増える。
もうひとつ。以前ならマツダスタジアムもやばかった。レフトスタンドは倒壊の恐れがあった。
そのことはマツダスタジアムの供用開始(2009年4月)から2年後の2011年4月に就任した松井一実市長も知っている。
2012年5月、松井市長の就任からわずか1年後のタイミングで以下の衝撃的な告発があった。DIAMOND onlineの有料記事だ。
杭200本不足の構造欠陥か?新広島市民球場で疑惑が浮上
杭200本不足の構造欠陥か?新広島市民球場で疑惑が浮上 | Close Up | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)
DIAMOND online
ひろスポ!でもDIAMOND online記事に登場する広島市役所OBの木原康男さんに話を聞いて記事をアップした。全国的な反響があり「マツダスタジアムでそんなことがあるはずはない」、「ひろスポ!などに書いてあることの方がおかしい」というような声がネット上に複数上がった、と記憶している。
そうした声も時間の経過とともに沈静化?していったのだが、しかしまた大変なことが起こった。
今回はその詳細について割愛するが、マツダスタジアムの地下にはかつて日本中を震撼させた「杭打ちデータ改ざん」のジャパンパイルの杭が埋まっている。
松井市長が「広島のメディア抹殺」(ひろスタ特命取材班)を図った2013年12月から数えておよそ2年後の2015年10月、横浜の施工不良マンションについて旭化成が地盤調査に関するデータ偽装を認めたことが判明してまず大騒ぎになった。その1カ月後の11月13日には業界最大手のジャパンパイルでも担当する物件の「データ流用」などが判明した。
ジャパンパイルの杭打ちデータ改ざんには病院、警察など多くの市民らが利用する施設も多数含まれており、その中にマツダスタジアムも入っている。
3月16日の地震では、乗客を乗せた東京発仙台行きの東北新幹線が脱線した。早期地震完治システムによるブレーキが作動。脱線はしたが人的被害はなかった。
マツダスタジアムは完成当初、そうした地震による備えがまったくできていなかった。
そして、2015年、黒田博樹、新井貴浩の“広島帰還”と同時に人気爆発。連日、スタンドは超満員。そのタイミングで震度7の地震に見舞われたら、レフトスタンド倒壊の大惨事…だった。事情を知る人々は祈るような日々を送っていたのではないか?そうでなければ、もちろん広島東洋カープの一部関係者も含めてよほど面の皮が厚いということになる。
もちろん、広島市はこうした事実について、一度、杭の不適切状況を軽微なものであったと”反応した”以外、認めてはいない。
以下、ひろスポ!関連記事を列挙する。特に関係資料を中抜き(紛失と表現)する広島市のその手法は、まさにきょう3月17日の市議会で、公明党市議に頼み込んで手のひら返しさせた(広島市のこどもたちのための図書館を緑豊かな現在地から広島駅前の第3セクタービル内に移転させるという愚行)罪深さといっしょ…。広島っ子の安全や市民の生命・財産は二の次なのだろう。
図書館移転案に乗っかって、福屋に救済の手を差し伸べたのは、誰かに頼まれてそういう唐突で強引な手法にGOサインを出した松井市長によるものだろう、という推測が成り立つ。しかも、こうした推測は他の広島メディアは困難だ。一見関係なさそうなところでステークスホルダーがガッチリ、タッグを組んでいたりするからだ。
松井市長は2014年8月の大規模土砂災害で多くの命が失われている最中に「寝たり休んだり」していただけのことはある。もうそのころから多方面に渡って歪が生じていた。異様な経過を辿りコロナ禍の下での建設となった新サッカースタジアム問題や、今、市議会を真っ二つにしてる市立中央図書館問題などは、「歪」が起こした「激震」で、松井市政においては何度でもやってくることになる。
次回は市役所内や、地元マスメディアに出回っている強引な図書館移転に反対の声を上げる「怪文書」にも触れる。(ひろスタ特命取材班&田辺一球)
(ひろスタ特命取材班&田辺一球)
以下、ひろスポ!関連記事。こうした記事を何度アップしても広島市はスルーしている。
マツダスタジアム、震度「1」の地震”直撃”、これが震度「7」ならレフトスタンド倒壊の恐れ、との指摘あり、広島市は「建築物ですから、壊れることもありますよ」 | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2017年6月15日掲載)
マツダスタジアムはどうなっている?ジャパンパイルは杭打ち偽装、そして広島市はカギを握る公文書を数百枚紛失… | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2015年11月20日掲載)
マツダスタジアムの「ジャパンパイル」問題、休日返上で広島市担当者「調査中」も見通し立たず | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2015年11月25日掲載)
あす「奥田民生ひとり股旅スペシャル@マツダスタジアム」開催、広島市はジャパンパイルも施工の杭打ちに関して「確認中で不備が発覚したわけではない」 | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2015年11月27日掲載)
ジャパンパイル杭打ちデータ偽装懸念のマツダスタジアム「建物ですから人の命にかかわる認識ある」と市担当者、サッカースタジアム問題にも影響か? | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2015年12月25日掲載)
広島サッカースタジアム着工と、そごう広島店など売却報道と、旧広島市民球場跡地のスケボー広場と、中央図書館の駅前移転案と… | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
(2022年2月22日掲載)