画像はPK戦を制して喜びを爆発させる広島皆実イレブン
第101回全国高校サッカー選手権広島予選の決勝トーナメント決勝が11月20日に広島広域公園第一球技場で行われ、広島皆実が2年ぶりに王座を奪還した。初の決勝に臨んだ広島国際学院は前半40分に先制したが後半21分に追いつかれ、延長戦でも決着がつかずPK戦で涙をのんだ。
同選手権の組み合わせ抽選は21日にオンラインで実施され、12月28日に開幕する。会場は首都圏の9カ所で、決勝は2023年1月9日、東京・国立競技場。
10年連続で決勝に勝ち上った広島皆実。準決勝で山陽を倒して「チームの歴史をひとつ変え、全国に行く目標」(瀬越徹監督)まであとひとつとした広島国際学院の対戦…
さらに広島皆実の小熊和人監督は4月に本格的にチームの指導を始めたばかり、広島国際学院の瀬越徹監督は今回を最後に退任…
両者は6月のインターハイ予選準決勝で対戦して、やはり延長の末4-3で広島皆実が辛勝…
試合は前半、広島国際学院が角谷莉聖主将(3年)のボディバランス抜群の動きなどで流れを引き寄せ、迎えた40分にはMF宮迫真汰(3年)が左足でシュート。やはり攻めの動きが目立っていたMF野見明輝(2年)が右足でコースに変化をつけ、広島皆実のゴールネットを揺らして見せた。
前半で相手の3倍の9本のシュートが不発に終わった広島皆実は後半21分、中央のMF渡部琉(2年)からFW岡本敬大(2年)につなぎ、左サイドを上がってきたDF金山佳吏(3年)が右足を振り抜き同点ゴール。
前半押し気味の広島国際学院の時間帯の接触プレー
広島国際学院のMF角谷莉聖(左)と広島皆実のDF金山颯汰の競り合い
金山佳吏の右足が振り抜かれて…
同点にした広島皆実は応援席へ
追いつかれた広島国際学院の瀬越徹監督
延長前半、ここでも角谷莉聖が攻める
延長後半、広島皆実のMF杉原優希も攻める
1-1のままPK戦へ
試合は1-1のまま延長でも決着がつかず、PK戦に突入したがここでも互いに2本ずつを失敗する“接戦”に。さら先攻の広島国際学院は3人目もポストに嫌われて入らず。3、4本を成功させた広島皆実はGK大代初芽(3年)が広島国際学院の5人目も止めて2年ぶり17回目の優勝を決めた。
広島皆実のGK大代初芽が一人目を止める
広島国際学院のGK岡崎翔真も一人目を止める
広島皆実の大城は二人目を止めて吠える
広島国際学院の岡崎も二人目を弾き出す
広島国際学院の3人目は右ポストへ…
敗れて肩を落とす広島国際学院の選手たち
瀬越監督横断幕
大城初芽選手の話
やるしかないな、自分が止めて絶対に全国に導くんだとそういう強い気持ちでした。しっかりスカウティングして下さったおかげなので感謝したいと思います。(3年ぶりの有観客試合で)めちゃくちゃ緊張して自分自身前半、思うようなプレーができなくて、最後は良かったですが全国大会ではもっと気を引き締めて勝負でしっかり決められるように頑張ってきたいと思います。
小熊和人監督の話
(4月の監督就任から)スタートは悪くなかったのですが、プリンス(高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 中国)とか非常に苦しいシーズン(現在10チーム中9位)だったので、選手たちになかなかいい思いをさせてあげられなかった部分がたくさんあって、力を引き出すことがなかなかできてなかったので、選手権に向けてシステムを変えながら勝負に出て選手が前向きにやってくれたので本当に選手に感謝ですね。
選手の特徴が生きるように、4・4・2から3バックにして、5枚が並ぶ時もありますけど前に、前に出て行く。3・5・2みたいな形で岡本がトップ下、うまく真ん中を開けるためにツートップに距離を取らせました。攻撃の好きなチーム、動きながら相手をかき回す、ひとつ大舞台で(金山佳吏が点を)取れた、ああいう崩しは理想的な形です。
瀬越先生がラストというのは聞いていたので、気持ちが入ってくるなと…。カウンターは脅威でしたし、ひとりひとりの個性を生かしながらやってくるなという印象でした。
決勝トーナメント準決勝までの成績
広島国際学院記念撮影
広島皆実記念撮影